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▼投資戦略/景気に左右されない中小型株投資が得策だ
by 菊池 真<きくち まこと>さん( ピーシーエー・アセット・マネジメント 執行役員,<運用担当>)マルテックス・インベスター・ジャパン提供(1日)
−最近の株式相場をどう見る?
これほど動きづらい相場は、いままで経験したことがない。従来の下げ相場は、日経平均やTOPIXなど、全体として下げていても、さらに下がっている業種、あるいは逆に上がっている業種など、業種間にばらつきがあり、それを利用して色々な戦略をとることができた。しかし今回の相場は全ての業種がインデックスと同じように下げているので、この業種がよいといった発想をしずらい。このため株式市場ではアクティブ運用の参加者が少なくなり、TOPIXなどのインデックス運用の比重が高くなった。このインデックス運用によって全ての業種がますますインデックスと同方向に動きやすくなるという悪循環に陥っている。
−10〜12月の展望は。
弱気な見方を継続せざるを得ない。米国消費の減速感が明確になってきた。これは日本株に2つの点からダメージを与える。米国株が一段と下がることによる日本株のつれ安、そして米国消費に依存する自動車や民生用機器などの国内輸出企業の売り上げ減少につながる。
−菊池さんは米国景気の腰折れについて半年以上も前(3月18日)から「予言」していた。
できればこの予言は外れてほしかった(笑)。前回も話したが、米国のバブル崩壊は日本と同じ過程を歩んでいる。日本は株式→設備投資→商業不動産→消費→住宅価格という順序で減速した。米国は今まさに消費が踊り場にある。いまだに米国の消費動向に強気なエコノミストも多いが、企業業績が悪化して所得が下がり、株価が下がるなかで、消費マインドが落ちないほうがおかしいと思う。
−いつ強気相場に転じると予想する?
米国は景気悪化のスピードも速いが、政策面での対応も早い。景気回復につながるサインさえ見えれば、株式市場では2〜3年後の景気回復を先取りすることもあるので、「不況下の株高」は十分あり得る。いっぽう日本では、不良債権処理や税制改正といった抜本的な改革が打ち出されれば、相場は大底を迎えるだろう。ただ底打ちの時期が来年になるか再来年になるかはわからない。少なくとも年内ということはあるまい。
−当面、どのような投資態度で臨めばよいか。
ファンダメンタル面では、景気トレンドが下向きにある状況では、マクロ経済の影響を受けやすい大型株は投資しずらい。需給面でも、機関投資家や外国人投資家は大型株を中心に投資してきただけに、株価対策などで株価が一時的に上向いたら大型株が売られることになるだろう。こうした局面では、景気に左右されずに業績の成長が期待できる中小型株への投資のほうがよい。私が運用するファンドでも西松屋チェーン(7545) 、京都きもの友禅(7615)、アデランス(8170)といった中小型銘柄を組み入れている。いずれも元気な会社で、景気低迷が続いても減収にはならないのではないか。たとえばアデランスでいえば、かつらの需要は景気に左右されないという。一旦、かつらを装着した人はその後も継続して装着するからだ。