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三菱自動車と親会社の独ダイムラークライスラーは14日までに、三菱自のバス・トラック部門を分社し、三菱グループも出資した新会社で事業立て直しを図ることで合意した。ダイムラーが43%を出資し筆頭株主となり、三菱自が42%、三菱重工業、三菱商事、東京三菱銀行のグループ3社が計15%を出資する。業績悪化の要因の一つだった同部門の分社化で、三菱自の財務体質を強化するとともに、ダイムラーはアジアに強い三菱ブランドを活用してアジア戦略を強化する。来週、発表する。
新会社名は「三菱ふそうトラックバス」で、資本金は約2000億円。分社化は2段階で実施する。三菱自はまず、年内にバス・トラック部門を分社し、100%出資の新会社を設立。来年3月までに、ダイムラーが約900億円、三菱グループ3社が約300億円を出資して、新会社の株式を取得する。
三菱自のトラック事業は国内シェア2位。タイ、インドネシアなどに生産拠点を持ち「アジアでのブランド力は強い」(幹部)。日本経済の低迷を背景に、トラック事業の不振が続いている。
今回の分社化で、欧米最大の商用車メーカーであるダイムラーは、アジアで三菱ブランドを活用して、トラック事業を強化することを狙っている。三菱自側はダイムラーとの車台共通化で製造コストの削減を図るほか、ディーラー網の相互利用などを通じて生き残りを図る。
三菱自は00年3月にダイムラーから34%の出資を受け入れ、乗用車部門で提携した。当時、商用車ではスウェーデン・ボルボと提携していたが、01年4月にダイムラーグループがボルボの保有株を取得することで提携を解消した。ダイムラーグループは現在、ボルボからの取得分を含めて、三菱自の株式を37.3%保有している。【古田信二、前川雅俊】