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内閣府は2日、日本の金融機関について「世界の主要銀行に比べ収益性・安全性の点で劣り、経営体質も横並び」とする政策分析リポートをまとめた。合併で規模を拡大するだけでは金融システムの強化にはつながらないと指摘している。分析を指示した竹中経済財政相は内閣改造で金融相兼務となっており、金融機関に対する公的資金注入論議などにも影響を与えそうだ。
リポートは、総資産額の大きい世界の主要銀行20行を「健全経営」と見なしたうえで、各行に共通する特徴的な23種類の財務指標を抽出した。その基準を日本の主要銀行のデータと比較、日本の銀行の経営健全性を評価した。
その結果、世界の主要銀行は「基礎収益力」と「安全性」の点で優れていたが、日本の主要銀行は基礎収益力と安全性のいずれでも大きく劣っていた。また欧米の銀行は経営方針や特徴が多様なのに対し、日本は経営体質が非常に似かよっていた。
さらに、過去27年間の日本の銀行の財務データを分析して経営姿勢の変化を調べたところ、「規模」を最重視した経営が長く続き、バブルが崩壊して不良債権問題が顕在化してきた1994年以降、ようやく「収益性」にシフトしたものの、現在も規模を重視する傾向が続いていることが分った。
内閣府は「同じような経営体質の銀行が合併しても、規模にメリットがある時代ではなく意味が小さい」と指摘、公的資金注入などで銀行の体力を強化すると同時に、銀行の収益力を高める経営改革が必要と提案している。
(10月2日20:25)