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国際通貨基金(IMF)のケーラー専務理事は、世界経済について、昨年9月の同時多発テロ事件以降、景気の先行きに対する見通しが弱まってきており、依然リスク要因もあるものの、世界経済は回復が続くとの考えを示した。
日本の財務省と日銀が主催する「IMF・世銀加盟50周年記念シンポジウム」の席で行う講演用の事前原稿のなかで述べた。
同専務理事は、「米国や欧州では、経済成長見通しがやや弱まってきているものの、我々は(世界)経済の回復が続くと判断している」と語った。
しかし、同専務理事は、「とりわけ、地域的な政治的緊張や原油価格、国際金融市場の動向などに関して、リスクや先行き不透明感は依然として存在する」と指摘した。このため、先進国は、投資家の信頼感を強化するとともに、世界経済の回復を持続させ、強化する必要がある、と述べた。
日本経済について、同専務理事は、過去10年間の困難を経て、「ようやく景気後退から脱しつつあるかもしれない」と述べた。しかし、米経済の回復など外需に依存しているところが大きく、日本経済の回復は今後も緩やかなものになる、との見方が大勢であるとしている。
また、米国の経常赤字がここ10年間で拡大していることについては、懸念の意を改めて示すとともに、「資本の流れや為替の動向を急激かつ不安定なものにする可能性がある、との懸念を引き起こしている」と指摘。
このほか、同専務理事は、欧州や日本に対し、それぞれの経済の構造的な変革に対してより前向きに対応すべきである、と述べた。