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「小泉純一郎首相としては以下に述べるような意向を持っていると言えるでしょう。つまり、『来春予定される“ペイオフ完全解禁”をソフトランディングさせるためには、柳沢伯夫金融担当大臣の卓抜した手腕はぜひとも必要。官邸と柳沢金融担当大臣の関係は、一時ぎくしゃくしたことはあったものの、それはすべて過去のこと。柳沢金融担当大臣に代わる人材は見当たらない』と」
官邸中枢スタッフが筆者にこうそっと耳打ちしてくれた。
結論から先に言えば、ここへ来て小泉首相は柳沢金融担当大臣の続投を決断した、ということに他ならない。つまり今月中にも予定される内閣改造において、金融担当大臣の交代はない、ということだ。
「小泉首相の本音としては『柳沢金融担当大臣に代わる人材は見当たらない。どうしても代えるというのであれば、宮沢喜一元首相級を持ってこなければダメだ』というところにあるようです」(前述の官邸中枢スタッフ)
今年中にもその実施が予定されている“内閣改造”だが、その焦点の一つに金融担当大臣ポストが挙げられていることは、誰しもが否定しないだろう。
実は官邸内部には一時期、柳沢金融担当大臣を更迭し財務大臣がこれを兼務する、というプランがひそかに浮上していたのである。
「それというのも柳沢金融担当大臣が官邸の意向を無視する形で、金融庁長官への就任が予定されていた原口恒和総務企画局長を退任させ、高木祥吉監督局長を昇格させる人事を決定してしまったからです。このことは、官邸サイドの柳沢金融担当大臣に対する心証を著しく害することになったのです」(前述の官邸中枢スタッフ 事情を知る関係者たちの間では、この一件は“6月クーデター”とひそかに命名されていたのである。
筆者としても今だから言えることだが、このときの小泉首相の怒りはまさに尋常ではなかったのである。
「この一件がもとで、官邸サイドは柳沢金融担当大臣の更迭へ一気に傾いていったのです」(前述の官邸スタッフ)
そして、こうした官邸サイドの“意向”には、財務省の思惑が強く影響を及ぼしていた、と見るべきだろう。
それではなぜ、ここへ来て柳沢金融担当大臣の続投が決定したのであろうか。
「それはやはり、“首相指示”として出されていた『決済システムの保護』に関して、金融庁サイドがきちんと対応したからだろう。この“首相指示”に関して言えば、7月30日になって初めて出されたものではない、言ってみれば“7月30日”は、単なるセレモニーに過ぎない。実を言うと、今春−3月頃の段階で首相は、金融庁と財務省に対して『決済システムの保護』について検討するよう指示を出していたのです……」(財務省関係者)
そしてこの3月段階での“首相指示”には、財務省サイドの意向が強く働いていたと見てもらっていいだろう。
「いずれにしても、小泉首相は現段階では、柳沢金融担当大臣を交代させるつもりは毛頭ないようだ」(官邸中枢スタッフ)
さてさて、この柳沢金融担当大臣の“続投”は、どのような影響を及ぼすのか、必見だ。