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▼株式相場/株価急落の背景に、大陸欧州投資家の大量売り
コメルツ証券会社東京支店・ファンダメンタルリサーチ部ストラテジストの宮島秀直さんは、 「9月4日のバブル崩壊後の日経平均株価安値更新の背景には、英、米に比べ日本株の売却が遅れていた大陸欧州投資家のまとまった売りがあった」と語る。8月以降、世界規模で機関投資家の株式組入比率が引き下げられたことに伴う一連の動きでもある。
<しかし株式売却の動きは、とりあえず山を越えた>
株式比率引き下げの動きに最も出遅れていた大陸欧州投資家が、「ここにきて中期的な相場環境を視野に入れた上で株式比率を2%以上引き下げた」と言う。このため、欧米投資家の戦略変更(「循環的景気回復シナリオ」から「景気停滞シナリオ」へ)に伴う株式売却の動きは「とりあえず山を越えた」と考えている。
一方で、宮島さんが情報交換しているヘッジファンドの多くで「インフレ率上昇分を差し引けば1979年の水準まで低下した日経平均をこれ以上売る理由はない」「政府が本格的に株式市場の危機を認識し(対症療法レベルの)株価対策を打つ兆候を示し始めたので、9500レベルまで底値水準は引き上げられる」などの相場認識が広がり、「統計裁定型、相対バリュー型などのファンドが日経平均9000円前後を断続的にバーゲンハントし始めている」
<当面の株価底値は、8500−9000近辺か>
これらの動きからは、「日本株が当面の底値に達した可能性を示唆している」。外国投資家、ヘッジファンドの動きに加え、政府による株式市場緊急対策実施(RCC、株式買い取り機構、公的資金注入、公的年金買い出動など)の可能性が高まっていることを踏まえると、当面の日本株式市場の底値は、「米国・日本経済の停滞シグナル、イラク侵攻懸念、邦銀決算などの悪材料をある程度織り込んで8500−9000近辺で堅まりつつある」と見られる。
しかし、世界の投資家の間で株式保有を減らす傾向が基本的には続いている上、日本では株価が上昇すれば持ち合い解消売りがまとまって出ることは明らかで、「上値も10000円前後に限られる展開が続く」ものと見ている。