現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
(回答先: 再配分機能は公的機関でないと困難Re: マクロを理解していないミクロ経営者の悲劇 投稿者 たにん 日時 2002 年 9 月 05 日 15:15:00)
たにんさん、こんにちわ。
横レス大歓迎ですから、どしどし書き込みしてください。
>再配分機能は公的機関でないと困難
再配分機能は公的機関ではないと困難だと思っています。
私の主張は、(所得)再配分ではなく、供給(所得)の増加です。
その大きな違いは、使途(需要)が国家の手に委ねられるのではなく、諸個人の手に委ねられているということにあります。
例えば、徴税されたカネが自動車に向かう割合と、所得の増加として手に入ったカネが自動車に向かう割合を考えれば、給与(供給)を増加させた企業のメリットの違いがわかるはずです。
もう一つ、「デフレ不況」を悪化させないかたちで増税(税収増)を実現するためには、高所得者と黒字企業に課税しなければなりません。
労働分配率を上昇させても、「費用=損金」ですから課税所得にはなりません。
法人税が増税になれば、「利益=益金」がより多く持っていかれることになります。
そして、労働分配率の上昇であれば、直接・迂回を問わず自分のところの商品の売上増加につながる度合いが高くなり、増税であれば、その度合いが減少することになります。
また、利益を資本化する見通しがあればそれはそれで良しですが、昨今の経済状況では、銀行に預けていても自分のところの商品売上が増加するわけではなく、「デフレ不況」が進むだけです。(トヨタなどの優良企業も、その悪影響から逃れることはできません)
>数年前は圧倒的なシェアを持ち、価格満足度もアジアやアメ車を寄せつけなかった自
>動車産業さえ、もう今ではかなり僅差になってきています。
そのような米国のレポートを読みましたが、コスト削減最優先のトガが回っている側面もあると思っています。(パソコンも、消耗品でいいという割り切りが見られる部品を使ってコストを下げています)
まず、国内販売が1万台増加するのと輸出が1万台増加するのとでは、国内販売が1万台増加するほうが有利です。
さらに、輸出増加は期待しづらい状況にあります。(これからは現状を維持するが精一杯でしょう)
国内販売も、量的な拡大というより車種を高級化することでしか、自動車産業の持続的な成長はないと考えています。
>NTTのような独占企業なら(少しは)わかりますが、海外の企業と厳しい競争関係に
>ある企業が、労働分配率を上昇させれば、その存在を危うくし、背任行為になるので
>はないですか?
利益を上げている企業が労働分配率を上昇させるわけですから、存在が危うくなることはありません。販売価格と販売価格がそのままであれば、利益が減少することになります。
利益が減少する可能性はあるわけですから、背任行為という指弾もありえますが、米国に顕著に見られる短期株価至上主義的なもので、中長期的に見れば、企業経営を強固にするものです。
それがわからないのが、現在の企業経営者の知的レベルです。