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日本格付研究所(JCR)は3日、民間鉄道各社の格付け見直しに着手し、東武鉄道など3社を格下げしたと発表した。東武の長期債格付けは現在「トリプルB」だが、「トリプルBマイナス」に1段階格下げした。旧東武クレジット絡みの含み損処理で財務体質が悪化したうえ、消費低迷を背景に、これまで業績を下支えしてきた不動産分譲・賃貸事業の収益性が低下しそうなことを懸念している。
また、近畿日本鉄道については、鉄道資産の含み益を原資に事業用土地の含み損の処理をしたことで「財務上のバッファーが大きく失われた」うえ、有利子負債の増加を理由に長期債格付けを「シングルA」から「トリプルBプラス」に格下げした。阪急電鉄は、長期優先債務格付けを「シングルAプラス」から「シングルA」に、担保提供制限条項なしの社債格付けを「シングルA」から「シングルAマイナス」に引き下げた。不動産・ホテル事業の再編や遊園事業撤退などの構造改革については評価しているものの、地域経済の低迷で収益力の向上に不透明感が増しているため。 (16:00)