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原子力発電所の点検記録虚偽記載問題で、東京電力の経営首脳4人が総退陣する見通しとなった。日本経団連など財界の役職からも身を引く方向だ。
“財界総理”と呼ばれた旧経団連会長を務め、現在の日本経団連名誉会長である平岩外四・東電相談役=写真=を筆頭に、いずれも日本経団連の要職ばかり。不正入札が相次いで発覚した三井物産の上島重二会長も日本経団連副会長の辞任が必至。今年5月末に発足したばかりの日本経団連は早くも大きな試練を迎えることになった。
東電では南直哉社長、荒木浩会長に加え、虚偽記載が行われた当時のトップだった平岩外四、那須翔両相談役も引責辞任する方向で調整している。虚偽記載が東電社員の指示で行われるなど、会社ぐるみの疑いが強まってきたためで、9月中旬に公表する社内調査の結果に合わせ、処分人事も公表する方針だ。
東電は財界に多数の人材を送り込んできた“花形企業”。平岩相談役のほか、荒木会長が日本経団連副会長を務め、しかも、企業倫理順守の旗振り役である企業行動委員会委員長を担当している。南社長は経済同友会副代表幹事とともに、電機事業連合会会長でもある。また、那須相談役は日本経団連評議員会議長を務めている。
特に、東電に加え、日本経団連にとっても、大きな痛手となりそうなのが、平岩氏。旧経団連会長時代には、自民党への政治献金のあっせんを廃止するなど財界総理として力を奮った平岩氏の不名誉な引責辞任は、両者にとってイメージダウンとなるのは必至だ。
今年5月に旧経団連と旧日経連が合併し、奥田碩会長体制で発足した日本経団連だが、相次ぐ不祥事の影響は深刻。「東電は人材に加え、資金面でも財界の要の企業。財界活動の自粛が長期化する可能性もあり、人材、資金不足に陥り、屋台骨が揺らぐ恐れもある」(関係者)と懸念する声も出ている。