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総務省が30日発表した7月の労働力調査結果によると、完全失業率(季節調整値)は5.4%と前月から横ばいとなった。3カ月連続で過去最悪の5.5%に迫る高水準という危機的な事態で、年後半に向けてさらなる悪化も予想される。完全失業者数は前年同月比22万人増の352万人と、前年同月比で16カ月連続で増加。依然として厳しい雇用環境が続いている。
就業者数は6374万人と、前年同月に比べ78万人減で、16カ月連続の減少。産業別では製造業や卸売・小売業、飲食店の落ち込みが続いている。世帯主の失業者は90万人と前年同月比で13カ月連続増、定年や勤め先都合などによる「非自発的失業者」も142万人と高止まりしている。
完全失業率の過去最悪は昨年12月の5.5%。その後は、低下傾向にあったが、今年4月以降再び上昇し、皮肉にも政府の「景気底入れ宣言」が出された5月以降、3カ月連続で過去最悪に0.1ポイントと迫る高水準が続いている。
一方、厚生労働省が同日発表した7月の有効求人倍率(同)は6月から0.01ポイント上昇し、0.54倍。雇用の先行指標とされる新規求人数は前年同月比で4.6%増と1年ぶりに増加に転じた。
帝国データバンクの調査では、7月もデフレ不況型の倒産が高止まりし、7月の企業倒産件数は今年が戦後最悪となった。大日本土木やテザックなど上場企業の大型倒産も相次いでいる。
ペイオフ全面解禁を事実上延期したことで金融不安が露呈した。一方で、金融機関の貸出金利引き上げや、貸し渋り、貸し剥(は)がしなど企業切り捨ての動きも見受けられる。また、収益を上げたい企業のリストラも失業率の押し上げ要因となっている。
9月中間決算や年末に向けて企業倒産は戦後最悪のペースで加速するとみられ、失業率や完全失業者数も同様の歩調で上昇することが懸念される。今後も大失業時代が続きそうだ。