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(回答先: Re: 日経新聞 産業力 環境を破壊する「環境ビジネス」 投稿者 ポルトアレグレ 日時 2002 年 8 月 28 日 09:27:58)
30億人の水不足と言っても、そのほとんどは貧困層の人々であり、高コストなハイテク淡水化事業の恩恵を蒙ることができるのは産油国などほんの一部だけでしょう。環境問題などと結びつけるのは私も無意味と見ています。以下はダムの効用なども議論していて興味深いです。
http://faculty.web.waseda.ac.jp/kkuri/whatis.html
http://jmm.cogen.co.jp/jmmarchive/m177006.html
>水の淡水化事業は、以下のような環境負荷や社会的な問題があるので、危惧されています。それを環境ビジネスの流れの中で、日経新聞が記事にするのは、問題があるかと思います。
1)淡水にするために大量に電気エネルギーを使用します。現在その電気エネルギーを作るために、化石燃料の使用が主です。
2)海水が淡水化される一方で、高塩度の水が廃棄されます。これが周囲の環境汚染を広げます。
3)淡水化による水は、非常にコストの高い水となり、まさに「水は金に向かって流れる」ということになります。世界的には貧困層にも水が供給されるシステムが望まれているときに、裕福層だけがキャッチできるシステムに公的資金(例えば税金)を使用することで不公平感を増幅します。
4)淡水化技術により、あたかも淡水が無尽蔵に使える錯覚を住民に与えます。環境に対する啓発の流れに逆境します。
環境に負荷がかかり社会的に問題がある淡水化事業を行う前に、水を節約する生活のあり方や都市に人口を集中させない施策、水源の涵養力を高める森林保護、水源の過疎対策といった幅広い施策の実行と議論をまず行うべきだと思います。