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▼世界デフレ/日本は「デフレの終わり?」、米欧は「デフレの入り口」http://www.yen-dokki.com/
住信基礎研究所・主席研究員の伊藤洋一さんは、「グローバル・デフレのシナリオが日に日に強まっている」と語る。「ディスインフレ、ないしデフレは、中国のように年率9%前後の高い成長率を誇る途上国でも見られる現象である。経済成長率の高さが物価を押し上げる構造は、90年代の後半にほぼ終わった。今は成長と物価の下落傾向が共存する状況になっている」。そして、こうしたグローバル・デフレの波は今後、米国、さらには欧州にまで押し寄せると見ている。日本が「デフレの終わり」も聞かれるのに対して、米欧は「デフレの入り口」にいるとさえ言える。
<世界経済全体にとって苦渋に満ちた歩みになる> 「インフレの時代」から「デフレの時代」への切り替えは、日本が苦悩していることでも示されているとおり、「世界経済全体にとって苦渋に満ちた歩みになるだろう」と言う。なぜなら、戦後の世界各国を見るとほぼ例外なく、「インフレの時代」を前提に経済を組み立ててきたからだ。日本ばかりではない。「人間は20年もある状況が続くと、その状況が永遠だと直ぐに思ってしまう動物だ。しかし、環境は変わる」。たとえば、給与体系から、年金システム、借金の返済計画等々、「何から何まで、デフレの時代にはインフレの時代とは違った考え方が求められる」。今の日本を見ただけでも、世界経済がこの大きな変化に簡単に適応できるとは考えられないとして、「その意味では、世界経済の軋みは今後も続くことになる」と見る。
<国際資金移動から「金利差」のファクターが低下> では、マーケットにはどのような影響が出るどうだろうか。伊藤さんは金融市場の動きを見ても、「グローバル・デフレ」の兆候は顕著であると言う。世界的に株と為替がボックス圏入りの様相を強める中で、主要国で中期的に明確に上げ基調になっているのが債券相場であり、「利回りは低下している」。日本の国債相場は「崩壊論」を嘲笑うかのように上値追いを続けている。各国の金利が短期だけでなく長期金利も収れんするとなれば、国際分散投資はむしろ拡大するが、「金利差」というファクターが小さくなる影響は大きいと言う。