現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
経営再建中のダイエーは、売り上げ不振の責任を取り、高木邦夫社長の片腕で営業部門の最高責任者の平山敞専務が「営業統括」を外れ、高木社長みずからが営業の陣頭指揮を取ることが分かった。背水のワントップ体制で営業のテコ入れを急ぐダイエーだが、新3カ年計画スタートからわずか半年で早くも正念場を迎えている。
上期(3−8月)の天王山といわれる7月商戦で、ダイエーの7月の既存店売上高は、台風の影響や土・日曜日が少なかったこともあり前年同月比9.7%減となり、8月中間期で売上高8300億円、経常利益110億円(単体ベース)の達成が厳しくなっている。
今年2月に、UFJ銀行、三井住友銀行、みずほコーポレート銀行の主力3行から債権放棄と債務の株式化、優先株や普通株の減資など総額5200億円の金融支援で合意した際にも、本業の営業部門の強化が最大の課題と位置づけられた。
その目玉となったのが、自社開発による専門店の導入。しかし、カジュアル衣料品店「PAS(パス)」は、内装や商品の陳列が「ユニクロ」と酷似しているとクレームが付いたうえ、ユニクロブーム自体が沈静化していたこともあり、売上高も計画の7割程度と低迷、店舗閉鎖や縮小を余儀なくされた。
家電部門もエアコンやテレビなどが不振で7月の売上高は4割減となり、売り場の一部を家電量販大手のヤマダ電機に提供する交渉を行っている。また、インテリアや雑貨の専門店も相次いで閉鎖や縮小が決まった。
再建の切り札が期待外れの結果となり、この指揮を取った平山氏が営業統括から外れることになった。
27日付の朝日新聞によると、下期に向けて営業部門を抜本的に立て直すため、平山氏に代わり、高木社長が営業部門を統括。月末にグループの幹部社員の総会で見直し案を公表するという。
平山氏はダイエーを離れてニコニコ堂の社長を務めていたが、平成13年に創業者の中内功氏の引退に伴い、高木社長とともにダイエーに復帰し、副社長に就任。主力3行の金融支援を機に専務に降格したが、高木社長と二人三脚で経営の立て直しを進めていた。
銀行の金融支援という最後のカードを切ったダイエー。市場では「単に爆弾の導火線が伸びただけ」と揶揄(やゆ)する向きもあるなか、単独での生き残りには営業の回復しかないのだが…。