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米国外為サマリー・株反落でドル楽観論一服 資本流入に疑問も
NAA 8448 : 2002/08/26 月曜日 07:00
【NQNニューヨーク=遠藤大義】23日のニューヨーク外国為替市場では、米
国株式相場の上昇が一服し、ドル相場は反落した。米資産に対する過度
の悲観論は後退しており、対円では1ドル=119円台半ばまでの下落にと
どまったものの、ドル楽観ムードは水を差された。
今週の焦点の1つは社債市場の復調だった。市場筋によると、起債額
は1週間で150億ドルを超え、利上げ観測の強まった3月以来の活況だっ
た。株式相場の上昇基調に沿って社債の国債対比の上乗せ幅(クレジッ
トスプレッド)が縮小し、金融市場の雰囲気が好転。ドル買い要因の一
つに働いた。
しかし23日は株式相場が反落し、ドル買いに傾き掛けた市場参加者に
待ったをかけた。IDEAグローバルの為替アナリスト、アンドリュー
・デラノ氏は「企業統治問題から米金融市場への信頼感が弱まり、長期
にわたってドル売りが続いた後だけに基調転換には時間がかかる」と主
張。「23日はドルが利益確定で売られただけ」と地合いの好転を認めつ
つも、「今後の株式・社債相場を見極める必要がある」という。
シティバンクのグローバル為替ストラテジスト、ロバート・シンチ氏
は「今週の新発社債の約2割は外国人投資家が購入したとの推定もある
」とドルの下支え要因になったと認める。しかし、その一方で「前週に
13日の米連邦公開市場委員会(FOMC)などがあって起債が抑制され
たことの反動増に過ぎず、社債市場の活況によるドル買いが長続きしな
い」と見ていた。市場では「既発債の借り換え発行も多く、新規のドル
買いが発生したか疑問だ」との声もあり、米国株や米社債への投資に伴
う海外勢のドル買いが増えたとも言い切れない。
シカゴ通貨先物市場の投機筋の建玉動向をみると、直近の20日時点で
円は3412枚の買い越し。ユーロは1万7863枚の買い越しだった。14日に
ほとんどの主要企業が決算の正確さを宣誓し、株式相場の地合いが好転
した後も、投機筋は円やユーロの買い持ちを大きく減らしてはいなかっ
た。米経済への悲観論が薄れ、投機筋のドル買い戻しが今週の相場の流
れを主導した可能性は否定できない。
クイックより