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商店襲撃8000件、アルゼンチンの治安悪化深刻に〔読売新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 9 月 13 日 00:26:26:

【リオデジャネイロ12日=本間圭一】
昨年来の金融不安が続くアルゼンチンで、治安悪化が深刻になってきた。ドゥアルデ政権下で国際通貨基金(IMF)との交渉合意の可能性が遠のく中、産業活動が停滞し、貧困層の割合や失業率が依然として上昇傾向にあることが背景にある。
首都ブエノスアイレス郊外で先月、少年(17)がナイフで首などを10回近く刺された他殺体で発見された。警察当局は11日までに、容疑者10人以上を逮捕したが、犯人には警官2人が含まれ、殺害後に両親に身代金を要求したとも伝えられ、事件の残虐性は連日のように報道された。これを契機に、政府は治安対策強化の方針を示した。
地元報道では今年全国で、商店の襲撃が約8000件発生、商店主ら約300人が殺害された。また、治安悪化に関する活字メディアの報道は今年5月までの5か月間で5割も増加。有力紙クラリンのクラウディア・マルティネス編集委員は「犯罪のまん延は過去最悪の水準にある」と話した。
預金流出などに端を発する金融システムの混乱は資金の流動性を縮小させ、今年の経済成長はマイナス10%前後と予測されている。建設業や自動車産業などを中心に大量解雇が発生、失業率は全国で22%に達し、首都圏では若年層を中心に3割を超えると言われる。貧困層も国民の53%に上り、飢えから商店を襲う光景がテレビ放映された。
地元紙は、IMFがドゥアルデ政権の経済政策などを理由に、来年5月発足予定の次期政権まで金融支援再開に向けた合意に応じない、と伝えた。政権が、債務者の資産差し押さえを一定期間凍結し、銀行に事実上の負担を求めるなど、「金融システムを阻害する政策」(市場関係者)を進めたことに、IMFが反発したことが理由という。IMFとの合意が遠のけば、世界銀行など別の国際金融機関からの支援も本格化せず、貧困・失業対策が前進しない可能性が大きい。
(9月12日23:33)

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