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9/11テロ一年を迎えるにあたって、サイードの言葉をかみしめたいと思う。
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カフカの『流刑地にて』という非凡な作品は、途方もなく手のこんだ拷問装置を見せびらかす狂気じみた役人の物語である。この機械の目的は、犠牲者の身体中に文字を彫りこむことであり、針を埋め込んだ複雑な装置で全身に細い文字を刻まれていく囚人は、究極的には出血多量で死に至る。これはまさに、シャロンと彼の死刑執行人たちがパレスチナ人にしかけていることであるが、それに対する抗議は、最低限の、きわめて象徴的なものにとどまっている。 ・・・・・・パレスチナ人の軍事占領というものは存在しないし、パレスチナ側の戦車も、兵士も、武装ヘリも、大砲も、語るに足るような政府さえも存在していない。それでも、イスラエルが発明した「テロリスト」と「暴力」は存在する。これはイスラエルがみずからのノイローゼをパレスチナ人の身体に刺青し、それに対する実効性のある抗議がイスラエルのぐずな哲学者や知識人や芸術家や平和活動家などの大多数から出ないようにするための発明だ。
・・・・・・要約すると、パレスチナ人がじわじわと死んでいかねばならない理由は、イスラエルの安全という、ほんの目と鼻の先にあるのだが、この国の特別な「不安感」のために決して実現しないものを、獲得できるようにしてやるためなのだ。世界中がこれに思いやりを示すことが求められ、その一方でパレスチナの孤児、病気の老女、犠牲を出した地域共同体、拷問された囚人の声は、耳に届くことも、記録されることもないままに捨ておかれる。
詳細は
http://home.att.ne.jp/sun/RUR55/J/PunishmentByDetail.htm