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4月に大規模なシステム障害を起こしたみずほフィナンシャルグループが来年4月に予定していたシステムの完全統合が案の定、大幅に延期される見通しだ。みずほでは現在、旧3行のシステムが併存したままで、これが4月の大障害の一因となった。今年10月から順次新しいシステムに移行し、来年4月に完全統合する計画だったが、大障害の対応に追われ、いまだに完全統合に必要なテストがほとんど手付かずの状態という。
完全統合が1年近く遅れるとの見方もあり、新商品開発やリストラに影響が出るのは必至。金融不安が再燃し、収益改善が急務となっており、みずほにとっては大きな痛手だ。
みずほは今年4月に第一勧業、富士、日本興業の旧3行を個人向けのみずほ銀行と、大企業向けのみずほコポーレート銀行に再編。この際、みずほ銀行で、口座振替の遅れやATMの停止などの障害が発生した。
障害は旧3行のシステムをつなぐプログラムミスなどが原因で、旧3行間の主導権争いで統合方法やスケジュールが二転三転し、併存による見切り発車を招いたとされている。
障害発生後、みずほは休日返上で、口座振替の処理を迫られたほか、原因究明や再発防止などの作業に追われ、完全統合への準備に入れず、当初計画の大幅延期を余儀なくされたようだ。また、「完全統合の際に再び障害が発生すれば、こんどこそ、みずほの信頼は失墜する」(関係者)だけに、計画を延期してでも万全を期す必要があるとの判断もはたらいたとみられる。
ただ、完全統合が遅れると、新商品の開発の際に旧3行ごとのシステム対応が必要になり、手間もコストも大幅にかさむことになる。また、店舗の統廃合などのリストラにも影響が及ぶ可能性もある。
みずほでは信用失墜による顧客離れに加え、顧客からの損害賠償請求も相次いでいる。さらに、「前田晃伸(みずほホールディング)社長が世間の批判を振り切り居座り留任したことで、求心力が低下。旧3行で責任のなすり付け合いが起き、行内融和にも支障をきたし。行員の士気は低下している」(中堅幹部)といい、システム障害の後遺症は深刻だ。
おりしも、株価急落で金融危機が再燃しており、完全統合の遅れが致命傷となる可能性は否定できないのだ。