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FRB予想どおり利下げせず、景気配慮型
◇FOMC声明全文
NAA 5550 : 2002/08/14 水曜日 03:44
【ワシントン=吉次弘志】米連邦準備理事会(FRB)が13日の連邦
公開市場委員会(FOMC)終了後、公表した声明は以下の通り。
FOMCは本日、フェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標を現
行の1.75%で維持することを決定した。
今春以降に起こっている総需要の成長の鈍化は、金融市場の弱さや企
業業績や企業統治の問題に関連する不確実性の高まりによって、多くの
面で長期化している。
依然として高い成長性の向上と相まって、現行の金融政策の方針は、
当面の間の企業部門の業況改善を後押しするのに十分なものであるべき
である。
にもかかわらず、当委員会は予見可能な将来において、長期的な政策
目標が物価の安定と持続的な経済成長にあり、現行で入手可能な情報も
踏まえると、リスクは経済が弱含みになるかもしれないことに重点が置
かれると認識する。
FOMCの政策決定に対する賛成は、アラン・グリーンスパン議長、
ウイリアム・マクドノー副議長のほか以下の各氏。ベン・S・バーナン
キ、スーザン・S・バイズ、ロジャー・W・ファーガソン、エドワード
・M・グラムリック、ジェリー・ジョーダン、ドナルド・L・コーン、
ロバート・D・マクティアJr、マーク・W・オルソン、アンソニー・
M・サントメロ、ゲイリー・H・スターン。
☆FRB、景気配慮型へ運営方針変更 声明の前回との主な変化点
NAA 5600 : 2002/08/14 水曜日 07:05
【NQNニューヨーク=遠藤大義】米連邦準備理事会(FRB)は13日に開い
た米連邦公開市場委員会(FOMC)で当面の政策運営方針を景気・物
価両にらみの「中立型」から、景気低迷リスクに重点を置く「景気配慮
型」へ変更した。
声明の主要項目を前回6月26日と比較した。
◎フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標
1.75%
→1.75%(現状維持)
◎当面の政策運営方針
景気・物価両にらみの「中立型」
→景気低迷リスクに重点を置く「景気配慮型」
◎経済全体に対する評価
「経済活動を引き続き拡大しているが、在庫調整と最終需要の伸びは
緩やかになった」
→「今春以降の総需要の成長鈍化は、金融市場の弱さや企業の情報開示
と統治問題の不確実性によって長期化している」
◎今後の経済見通し
「最終需要は向こう数四半期にわたって上向くと考えるが、強さの度
合いは依然として不透明」
→特に言及なし
◎金融政策運営スタンス
「現行の金融政策は緩和的」
→「現行の緩和的な金融政策スタンスは、依然として高い生産性と相ま
って企業部門の業況改善を十分に後押しできる」
◇FRB景気配慮型 企業環境厳しく株に慎重・ビアンチェット氏
NAA 5603 : 2002/08/14 水曜日 07:05
【NQNニューヨーク=渋谷淳】クレディ・スイス・アセットマネジメントの
エコノミスト、クリストフ・ビアンチェット氏 利下げ見送りはほぼ市
場の予想通り。政策運営方針の景気配慮型への変更も意外感は無い。声
明文の内容を吟味する必要があるが、企業不信や金融市場の弱さが総需
要の伸び鈍化を長引かせているという文言は、すでに明らかとなってい
る問題だ。市場に言わせれば「その話はもう知っている」といったとこ
ろだろう。利下げ判断はまだでも、政策運営方針の変更は中立型に変更
した5月の判断が誤りかもしれないとの判断を示唆する。市場は景気の
停滞が長引くことを織り込みだしたように見える。
ただ、年内の利下げは予想していない。13日発表の7月の小売売上高
が示す通り、米経済のすべてが悪い訳ではないからだ。個人消費の相対
的な底堅さは続いており、景気が2番底に陥るような状況でもない。個
人消費の減速など景気2番底への懸念が高まらない限り、FRBが利下
げに踏み切る可能性は低いだろう。また、現状で一段の金融緩和を実施
しても、企業の信用状況を改善する効果は大きくない。
米連邦準備理事会(FRB)の政策決定を受けて株価は下落、長短金
利は低下した。景気2番底を想定できない現状で、これほどの米国債利
回りの低下は理解しがたい。一時的な動きだろう。また、世界景気が2
番底に落ち込まない限り、相対的な米国資産やドルの優位性が見直され
る状況でも無いと思う。一方、米経済を取り巻く状況は厳しく、企業収
益の急速な改善は見込みにくい。増収が見込みにくいためコスト削減が
原動力となるが、これまでに企業は相当なコスト削減を実施してきたか
らだ。株式相場の先行きは慎重に判断せざるを得ない。
◇FRB景気配慮型 声明から追加利下げなしと予想・モラン氏
NAA 5602 : 2002/08/14 水曜日 07:05
【NQNニューヨーク=遠藤大義】米国大和証券のチーフエコノミスト、マイ
ケル・モラン氏 米連邦準備理事会(FRB)が13日の米連邦公開市場
委員会(FOMC)で当面の政策運営方針を景気低迷リスクを重視する
「景気配慮型」へ変更したことで、FRBが次に利下げする可能性が出
てきた。しかし、声明を読むと利下げの可能性は低いと思う。声明では
「現行の緩和的な金融政策スタンスは、依然として高い生産性と相まっ
て企業部門の業況改善を十分に後押しできる」と指摘しており、FRB
は現在の金融政策に対して満足しているとみられる。
またFRBは景気の弱さについて「金融市場の弱さや企業の情報開示
と統治問題の不確実性によって長期化している」とも主張。金利水準や
金融政策に問題がないとの見方を示した。このため現時点では年内の追
加利下げはないと予想している。ただ今後、経済指標の改善が見られな
ければ見通しを変える可能性もある。
◇FRB景気配慮型 不安定感再燃なら利下げへ・マザネック氏
NAA 5601 : 2002/08/14 水曜日 07:05
【NQNニューヨーク=千葉茂】インベスターズ・バンク・アンド・トラスト
の通貨アナリスト、ティム・マザネック氏 政策金利の据え置きは予想
通りで、政策運営方針を「景気配慮型」へ変更したことは若干意外感が
ある。米連邦準備理事会(FRB)は声明のなかで金融市場の弱さと企
業統治に関する不透明感について触れている。今秋に利下げするとした
ら、これらの問題が再び表面化した時にFRBが支援するとの意思表示
だと思う。従って利下げ幅は0.25%で十分だろう。10月に新年度入りし
、財政効果も見極めたいとの意向もあり、利下げは実施しても11月の米
連邦公開市場委員会(FOMC)になるだろう。
政策金利は現在、非常に低い水準にあり、0.25%の追加利下げでそれ
ほど経済の実態面に目に見えた効果が表れてくるとは思わない。FRB
は日本のようにゼロ金利政策で動きが取れなくなることを恐れているた
め、これ以上の利下げには消極的だ。これまで底堅く推移していた個人
消費の減速に備えて利下げ余地を残したいとの思惑もあると思う。利下
げが実施されれば短期的にはドル買い材料になるが、米景気が2番底を
探る可能性が高い一方、欧州が利下げに動く気配がないため、中長期的
には金利格差拡大の観点でドルには悪材料だ。
☆円、FRB「景気配慮型」は失敗?――米国株が「物差し」に
NAA 5923 : 2002/08/14 水曜日 11:47
【NQN】14日午前の東京外国為替市場で円相場は大幅続伸。13日の海
外市場では「米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が外為相場にど
う影響したのかはっきりしない」という参加者が少なくなかったが、F
OMC後に米国株安が進み、つれてドル安が進んだところまでは明らか
だ。このため東京市場では、米連邦準備理事会(FRB)の決定を「ド
ル売り材料だった」と解釈するムードが広がっている。
「あまりにも中途半端」――。第一生命経済研究所の嶌峰義清主任研
究員はFRBの今回の判断に批判的だ。FRBが利下げを見送る一方で
金融政策の運営方針を「景気配慮型」に変えたことは、金利、株式、為
替相場から総合的に見て「最も選択してはいけない手段だった」という
。最近の景気指標を見る限り、8、9月に公表される各種経済指標が景
気減速の兆候を示す可能性は決して小さくない。投資家などの不安心理
が高まったところでFRBが利下げに動いても、政策対応が遅れたとみ
なされて逆効果になりかねない。
前週に揺さぶられたように、利下げ自体は景気の支援材料とみなされ
る場合もあるが、一方で欧米などとの金利差拡大で投資資金の流入が細
るなど、株価やドルに悪影響をもたらすかもしれない。このため外為市
場の参加者の多くは、米国株価という「物差し」を間に置いて金融政策
に対する市場の変調を測るケースが多い。その米国株相場が下げで反応
したことで、市場心理が「FRBの政策判断は誤りだったということ」
(米銀のトレーダー)との見方に傾いたとしても不思議ではない。
米株安の原因には会計問題もあるため「金融政策でできることは少な
い」との声もあるが、市場では「米政府との景気認識には相当なずれが
ある」(バンク・ワン銀行東京支店)という不満がもともと根強い。ブ
ッシュ米大統領は13日の経済フォーラムで、産業界首脳やエコノミスト
らを前に「米国のファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)は問題ない
」と言い放ったほか、会合に先立ってオニール米財務長官は「米景気の
2番底はない」と述べた。こうした発言がかえって独立した機関である
FRBへの市場の信認を損なうことになれば、ドルや米株価の回復はさ
らに遅れるだろう。(今 晶)
<読売>米FRB「二番底」回避へ強い意志
NAA 6071 : 2002/08/14 水曜日 13:13
米連邦準備制度理事会(FRB)が13日、今年3月に「中立型
」とした金融政策の運営方針をわずか5か月で変更、再び、将来の
利下げに含みを持たせた「景気重視型」にしたのは、金融市場など
に、米景気の「二番底」回避に向けた強い意志を示すためだ。市場
では早くも、9月の次回連邦公開市場委員会(FOMC)での利下
げの可能性を視野に入れ始めている。
今回のFOMCをめぐり、市場関係者の間では、「FRBは、今
年3月に変更したばかりの運営方針を改めることには慎重になるは
ずだ」との見方が多かった。こうした予想に反して方針変更に踏み
切った背景には、株式市場などで強まっている一段の金融緩和期待
を裏切れば、市場の先行き不安が一段と強まり、実体経済により深
刻な悪影響を与えかねないとの警戒感があったものと見られる。
FRBとしては、実際の利下げは“温存”する一方で、景気悪化
を防ぐ強い姿勢をアピールした形だ。
ただ、主要政策金利であるフェデラル・ファンド(FF)金利が
すでに約40年ぶりの低水準にあることなどから、追加利下げの景
気回復に対する実効性を疑う声も根強い。
13日の米株式市場では、今回の利下げ見送りに対する失望に加
え、「政策運営方針の変更は、それだけ米経済の先行きが厳しいこ
との表れ」との見方も広がって、ダウ平均株価は大幅に下落した。
政策余地が乏しい中、的確なタイミングをとらえ、効果的な“次
の一手”を打てるか。米景気の本格回復というゴールに向け、FR
Bが飛び越えなくてはならないハードルは高い。(ワシントン 天
野 真志)
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