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日銀は8月の金融経済月報で、「世界経済をめぐる不透明感は増している」と警戒感を強め、景気の現状判断を半年ぶりに据え置いた。米国の株安やドル安、デフレ悪化による景気の腰折れ懸念を追認したもので、「景気底入れ」はやはりぬか喜びに終わってしまうのか!?
月報では景気の現状について、「輸出や生産は増加を続けており、全体としてほぼ下げ止まっている」と7月と同様の表現にとどめ、今年3月から5カ月続いた上方修正はストップした。
先行きについては、「米国をはじめとする世界の株価やドル相場は依然として不安定な動きを続けており、世界的な情報関連需要の先行きに関する企業の見方もやや慎重化している」。分かりやすくいえば、アメリカがコケる可能性もあり、そうなると輸出中心の日本のIT(情報技術)産業も共倒れになりますよ、ということなのだ。
国内に目を向けても、「需要は依然弱く」、円高により輸入物価も下落、消費者物価は「引き続き緩やかな下落傾向」。マクドナルドの再値下げに象徴されるようにデフレが深刻化していることを認めた。
また、「民間銀行は、優良企業に対しては、貸出を増加させようとする姿勢を続ける一方で、信用力の低い先に対しては慎重な貸出姿勢を維持している」「過剰雇用や過剰債務の調整圧力が根強い」と、貸し渋りや貸し剥がし、リストラといった弱者いじめが景気にも悪材料となっているとし、「景気は暫くの間、自律的な回復力に乏しい展開となる可能性が高い」と結論付けている。
今後も米国の株価や為替に一喜一憂することになりそうだが、政府や日銀は、景気がさらに悪化しても「アメリカが悪いからしようがない」と言い訳するのだろうか。