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マンションの修繕積立金の運用先として、住宅金融公庫が発行する積み立て型債券を選ぶ管理組合が増えている。これまでの主な預け先だった定期預金が、ペイオフ解禁により、金融機関破綻(はたん)時に満額保護されなくなったことから、多額の資金の安全かつ有利な置き場として注目されている。
債券はマンションの長期修繕計画を立てている管理組合向けで、愛称は「マンションすまい・る債」。年1回、1口100万円単位で何口でも購入でき、満期まで10年間保有した場合の平均利回りは年1.396%と国債並み。修理のため途中で換金が必要になった場合には、公庫が買い戻すため、社債などと違って元本割れの危険がない。
公庫がこの債券の発行を始めた00年は、1275のマンション管理組合が計109億円分を購入。それが、昨年は継続積み立てを除いた新規分だけで、2036組合143億円に増えた。7月末に募集が始まった今年は、昨年の倍のペースで資料請求の要望が寄せられている。
首都圏にあるマンションの管理組合で作る「日本住宅管理組合協議会」の原直男副会長は、「修繕積立金が10億円を超すマンションもあり、預け先を分散するには限度がある。預貯金のまま持つよりも、購入額の制限がないうえ元本保証があり、利率もよい公庫債の購入を考える組合が増えている」と話す。
マンション管理会社が管理組合に勧めている例もあり、問い合わせが急増。同協議会が5〜6月に実施したアンケートによると、ペイオフ対策として預貯金から他の金融商品へと移し替えをした組合がほぼ半数あり、そのうちの約4割が公庫債を選んでいる。
今年の応募締め切りは10月11日。購入希望が殺到して新規発行の総枠450億円を超えるようだと、初の抽選になる。
なお、特殊法人改革で公庫が廃止された後は、新設の独立行政法人が利払いなどの業務を引き継ぐことになっている。 (11:49)