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新「決済口座」一斉に…柳沢金融相が見解〔読売新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 8 月 10 日 12:25:24:

柳沢金融相は9日、読売新聞のインタビューに応じ、政府が検討を進めている個人向け決済専門口座の創設に関して、「決済機能は公益性が高い。私としてはみんなやってもらいたい」と述べ、金融機関が一斉に新型預金を導入すべきだとの考えを明示した。
新たな決済専門口座は、来年4月に予定されるペイオフ(破たん金融機関からの預金払い戻し保証額を元本1000万円とその利息に限る措置)で全額保護の特例がなくなる普通預金の代わりに、決済機能を保護する目的で創設が検討されている。大手銀行などには各金融機関が導入するかどうか選べる「選択制」を求める声があるが、決済機能の保護のために金融機関がそろって導入する必要があるとの考えを金融相が示したものだ。
決済性預金を全額保護するための財源については、「現状のように国民負担が続くことはない」と明言し、公的資金は使わないとの認識を改めて表明した。
また、与党を中心にペイオフ全面凍結解除の延期を求める声が根強いことについて、「ペイオフ凍結解除は構造改革の一環だ。(延期すると)金融機関の緊張感が緩む」と否定的な見解を示した。普通預金の全額保護を継続する考え方にも、「普通預金は、定期性預金に進む前段階という側面もある。受け入れられない」と、否定的な考えを明らかにした。

          ◇

柳沢金融相との一問一答は次の通り。

――決済性預金を全額保護する狙いは。

「現在の経済、社会は、口座振替や手形・小切手、カードなどの決済手段が普及した金融システムに基づいて成り立っている。金融機関が破たんした場合に金融の決済機能を最優先で保護すべきだと判断した」

――なぜ、このタイミングで表明したのか。

「来年4月以降は、金融機関の破たんに伴う普通預金などの全額保護措置がなくなる。しかし、社会全体に大きな影響を及ぼす決済機能だけは、何の支障もなく動いていなければ、混乱が生じてしまうからだ」

――現在検討中の個人向け決済性預金の特徴は。

「主に企業が取引の決済に使っている現行の当座預金は、利息が付かない代わりに決済手数料もかからない。個人向けも同じ仕組みを考えれば良い。当座預金は開設の条件が厳しく、新たな預金の創設が必要だ」

――普及には、金融機関側に新たな負担が必要になるが。

「決済機能は公益性が高く、金融機関側の理解を求めたい。さらに、個々の金融機関にとっても(新口座創設は)信頼性が増すはずだ。私としてはみんなやってもらいたい」

――決済性預金を保護する財源は。

「基本は預金保険だ。来年4月以降は、国民負担が続くことはない」

――与党を中心にペイオフ全面凍結解除の延期を求める声があるが。

「ペイオフ凍結解除は構造改革の一環だ。(延期すれば)金融機関の経営体質強化に向けた緊張感が緩んでしまう。また、全額保護の対象に普通預金を加える意見についても、受け入れられない」

――普通預金は決済性預金に含まれるのか。

「今後議論されるが、普通預金を含めるのは無理があるだろう。普通預金は決済性として働いているだけでなく、定期性預金に進む前段階という側面もあるからだ」
(8月10日03:05)

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