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「ここまで来れば、ある意味で立派。『ノムラ日本株戦略ファンド(BPN)』に対する野村証券の徹底したこだわりぶりを見ると、証券業界のリーディングカンパニーとしての立場を強く意識しているとしか思えない。その野村証券の“意地”が今後どこまで続くのか、まさに見ものだと言えよう」
米系証券会社の在日代表がこう言ってみせる。
かつては、8000億円近い設定額を集めスタートしたことから“1兆円ファンド”の異名もとった「ノムラ日本株戦略ファンド」だが、今月でその立ち上がりから早くも2年半の時間が経過した。
自ら「Big Project−N(BPN)」なる“愛称”を付け、まさに野村証券の威信を賭ける形でスタートを切った同ファンドであるが、現時点ではまさに“超低空飛行”といった状態にあると言って間違いないだろう。
「2年半を迎えた段階でのBPNの基準価格(当初1万円)は、4800円台をチョロチョロしているに過ぎない。BPNの価格は、設定当初と比較して半値以下までに下がってしまっているのが実情だ。今やBPNは。野村証券の“恥”と化している」(大手証券会社幹部)
もっとも、そのBPNも一時は5500円台まで基準価格を戻し、回復基調に入ったと思われた時期もあるにはあった。
「昨年6月にはBPNの運営に当たっていた運用チームと調査チームを一体化させ、その運用体制を一新させたり、今年3月の第4期決算後にはスタイル配分の導入を図るなど、BPNに対して数々のテコ入れ策を積極的にとってきたのです。そして、そうした一連のテコ入れ策が寄与する形で、5000円割れの状態にあった基準価格も、5500円台に回復した時期もあったのです…」(野村証券幹部)
それではなぜ、再び5000円割れといった状態を招いてしまったのであろうか。
「一言で言ってしまえば、運用規模が大きすぎるのです。BPNはTOPIX(東証株価指数)を上回ることを目指しているため、例えばNTTドコモのような巨大銘柄を無視して運用することは絶対に不可能です。現実にBPNの資産の3%弱は、NTTドコモによって占められているのが実情です。従ってNTTドコモの株価が下落したならば、それに連動する形でBPNの基準株価も下落してしまうのです」(野村証券幹部)
結論から先に言えば、BPNが5000円割れを起こした一大要因として、7月1日以降のNTTドコモ株の大幅下落を挙げることができるだろう。
そうは言っても前述のコメントにもあるように、東証1部上場株式の時価総額の5%弱を占めるNTTドコモ株をまったく無視して、BPNの巨額資金を運用することは100%不可能だ。
「野村証券はこうした状況にあっても、BPNにこだわり続けているようなのです。決して白旗をあげようととはしません。そしてそのことは、ことここに至っても掲載をやめようとしない、BPNの新聞広告−しかも“全7段”と呼ばれる大型広告を見ても明らかでしょう。そのこと自体、ある意味で立派だといえるでしょう−」(大手証券会社幹部)
だからといって、投資家がこうした野村証券の“意地”や“面子”に付き合う必要性などどこにもない。
ここはひとつ、冷静な判断をお勧めする、としておこう。