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08/06 16:58 新生銀を異例の格上げ フィッチ、債権回収を評価 金融30
共同
英米系格付け会社フィッチは六日、新生銀行の長期債務格付けを
、投資適格の最低ランクである「トリプルBマイナス」から「トリ
プルB」に引き上げると発表した。不良債権処理の遅れや株価低迷
で、邦銀各行は格下げに苦しめられており、異例の評価として注目
を集めそうだ。
格上げに踏み切った大きな理由は、新生銀が貸し出しの回収など
を通じ不良債権残高の削減を「加速的に進めている」点だ。新生銀
は破たんした旧日本長期信用銀行を、海外の投資ファンドが買収し
て誕生。欧米流とも言える積極的な債権回収は「融資先企業に厳し
い」との批判も受けやすいが、格付けにはプラスに働いている格好
だ。
新生銀が旧日本長期信用銀行から引き継いだ債権は大幅減価した
場合、瑕疵(かし)担保条項という特例措置により国に買い戻し請
求が可能だ。このため実質的な不良債権残高は「公表されている金
額よりも少ない」(フィッチ)とみられ、こうした事情も格上げ要
因になっているようだ。
東京三菱、三井住友など大手邦銀は今年七月、米格付け会社のム
ーディーズ・インベスターズ・サービスから財務格付けを軒並み下
げられ、国債と同様に厳しい評価を受けている。
(了) 020806 1657
[2002-08-06-16:58]