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☆株、「コール全滅」が相場の底入れ示唆?――2001年3月に類似
2002/08/06 火曜日 17:35
【NQN】6日の東京株式相場は急落。日経平均株価はバブル経済崩壊
後の安値を割り込む寸前まで下落した。内外機関投資家の見切り売りに
加え、後場は株価指数先物主導の展開が色濃くなった。日経平均が9500
円の節目を下回ったことで、「株価指数オプション取引に絡むヘッジ売
りが相場下落に拍車をかけた」ためだ。
特別清算指数(SQ)算出を今週末9日に控え、プットオプション(
株価指数を権利行使価格で売る権利)の売り方は「薄氷を踏む思い」が
続いているという。権利行使価格9500円の日経平均8月限プットオプシ
ョンは、建玉残高が6日時点でもまだ1万474単位あり、それだけプッ
トの売り方が多いことがうかがえる。6月以降、1万1000円、1万500
円、1万円といった心理的な節目を割り込むと、相場の下げピッチが速
くなる背景には、プットの売り方による先物へのヘッジ売りが相場下落
を加速させるといった事情があるようだ。直近では7月24日に1万円を
割り込んだ後、2日後の26日には9500円台まで急落した。
さらに日経平均オプション市場では、別の形の異変が起きようとして
いる。8月限のコールで大半のオプション(株価指数を権利行使価格で
買う権利)料が、ゼロになる可能性が出てきたためだ。6日の終値時点
では、権利行使価格が1万500円以上のコールのすべてが1円以下とな
っており、その総建玉数は8万894単位に達する。今週末のSQ算出値
が9500円以下になると、コールオプションは事実上の「全滅」で、コー
ルオプションの買い手はすべからく負けることになる。「イン・ザ・マ
ネー(権利行使した場合に実体価値が発生する銘柄)の建玉数が減少し
たケースとしては、2001年3月限のコールオプションの472単位以来の
少なさ」(大証)といい、相場の下げピッチの速さの裏返しとも言える
。
ただこうしたケースが逆に将来の相場の反転を示唆しているとも言え
なくはない。2001年3月のケースでは、SQ通過後の3月14日に日経平
均株価は底入れし、その後5月に向け株価は急騰した。投資家のヘッジ
売り加速と言い、コールオプションの「全滅」と言い、相場が「陰の極
」である事を示すシグナルは点灯している。(永井洋一)