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「何か様子がおかしい。潮目が変わったかもしれない」(米系投資信託ファンドマネジャー)―。株式市場で、こんな声が聞かれ始めた。東京エレクトロン<8035>やアドバンテスト<6857>など値がさのハイテク株が再び下げ足を速め出したためだ。両銘柄をはじめ、値がさハイテク株が7月下旬にかけて相次いで年初来安値まで叩き売られ、前週は一息ついていただけに、関係者の不安心理はまたもや増幅された格好。関係者が指摘する「潮目」は、またもや下落を懸念するもので、最悪のシナリオさえ語られ始めている。
●きっかけは「IMS」指数
不安の端緒となったのは、1日に発表された米国サプライ管理協会(IMS=旧NAPM)の7月製造業景況指数だ。同指数は前月水準と市場予測を大きく下回る50.5(前月は56.2)となり、好不況の分かれ目となる50をわずかに上回るだけとなった。これは「在庫の積み増し期が終了、生産が先行き落ちることを示唆する」(欧州系証券アナリスト)とみなされ、米景気全体の先行き不安を強める結果となった。
また同日は、同国半導体大手ナショナル・セミコンダクター社が売上見通しを下方修正、株価が大幅安に見舞われるというタイミングの悪さも重なり、「いよいよ景気・企業業績両面での腰折れ懸念が強まり、先行き不透明感が強まった」(先のファンドマネジャー)という。
つまり、今までの世界的な株安は米国の会計不信を震源地としていたが、「ファンダメンタルズ要因という本来のネガティブファクターに振れやすい方向に“潮目”が変質した」(銀行系証券)との分析だ。
●早くも先回り売り
こうした動きを先取りしたのが、東京エレクトロンやアドバンテスなど主力銘柄に対する「2巡目の売り局面」(銀行系証券)であるのは明白だ。今週以降、米国企業の業績動向やマクロの経済指標次第では、「日本の主力銘柄にも更なる売り圧力が高まる」(同)のは避けられそうにない。
折りしも9月中間決算期末を目前に控え、金融法人からの売り圧力が増大している時期。先に米国の主要指数が下げ止まりの気配を見せたことで、いよいよ底入れ、反転への調整期との楽観論も聞かれ出しているが、楽観は禁物だろう。米国発の景気・業績懸念が高まり、日本の値がさ銘柄が本格的に売られ出せば、「主要インデックスが底割れを演じる」(準大手証券)可能性もありそうだ。
(相場 英雄)
・ETFなんかいらない!〜“超有望商品”が相場のガンに
http://www.paxnet.co.jp/news/datacenter/200208/02/20020802101513_84.shtml