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「次期日銀総裁の最有力候補に、ここへ来て田中直毅氏の名前が急浮上してきています−−」
大手都銀首脳がこう言ってみせる。
そしてこう続ける。
「先日、日銀幹部と懇談をしている折にも、当の日銀内部でも、まことしやかに、“田中直毅日銀総裁説”がささやかれだした、という話が出ました」(前述の大手都銀首脳)
いよいよ来年3月に迫った速水優日銀総裁人事。今秋にも後継総裁選びが本格化することは間違いない。
「新日銀法下における日銀総裁の任命権者は、首相であることは間違いない。その小泉純一郎首相が、『新総裁は自分が決める』と既に断言しており、その選定作業には意欲満々です」(官邸中枢スタッフ)
このコメントは極めて重要だ。言ってみれば、次期日銀総裁−−つまり、“ポスト速水”は、小泉首相のハラ一つ、と見て間違いないだろう。
「小泉首相の意向としては、次期総裁は民間人で、ということが強くある。初代郵政公社総裁と次期日銀総裁への民間人の登用については、決定事項と見ていいだろう。そしてこの二つの人事は、“小泉改革”の一環としてとらえている」(前述の官邸中枢スタッフ) そうであるならば、次期日銀総裁として小泉首相の意中の人物は誰なのだろうか。
前述の官邸スタッフは、「その件についてはまだ白紙」として、具体的な候補者の名前については挙げようとしない。
とりあえず、これまで次期日銀総裁の有力候補として名前が挙がっている人物の名前を以下に列挙してみることにする。
今井敬前経団連会長、岸暁前東京三菱銀行会長、中原伸之前日銀審議委員、そして田中直毅21世紀政策研究所理事長といった面々だ。
「その4人に竹中平蔵経済財政担当相を加えた顔ぶれは、これまでも散々次期日銀総裁として名前の挙がった人たちです。とりあえず、今井元経団連会長が最有力候補だったようですが……。なぜここへ来て田中氏だけが急浮上してきたのだろうか」(大手都銀幹部)
その最大の“理由”とされているのが、以下で紹介する一連の動きだ。
去る7月30日。この日は、小泉首相が柳沢伯夫金融担当相に対して、来年4月1日に予定されている、“ペイオフ全面解禁”を実施するにあたって、決済性預金の保護策の検討を支持した当日だ。
この日、小泉首相は、午前10時15分から田中氏と首相官邸で面談していた。
「この時の田中氏の肩書は『郵政3事業の在り方について考える懇談会座長』。この会談は、異例の1時間以上にもわたる長いもので、ペイオフ問題に関する話題も出たそうです」(関係者) これまでこの“会談”の中身については、その詳細は明らかにされていない。
「小泉首相は、この田中氏との会談のやりとりがヒントとなる形で、“決済性預金の保護”を最終的に決断したというのです。小泉首相はそれだけ、こと金融問題、経済問題に関しては田中氏に信頼を置いている、ということなのです」(関係者)
そうしたことが、次期日銀総裁に田中氏が急浮上してきたところの最大の理由なのだが、果たして、この“見立て”通りにコトが運ぶのかどうか、要注目だ。