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不良債権43兆円! もう銀行は空っぽ
http://www.zakzak.co.jp/top/t-2002_08/2t2002080303.html
1年で9.6兆円増、いよいよ危険水域へ
銀行の「米びつ」は、いよいよ空っぽ寸前で、危険水域に突入−。金融庁が
2日発表した平成14年3月末の不良債権残高は大手銀行や地銀133行の合
計で、前年同期を9兆6000億円も上回る43兆2000億円にも達した。
株価低迷、ペイオフの事実上見送り、地価の10年連続下落…。景気底入れ宣
言や新紙幣発行の掛け声が、空々しく聞こえるばかりだ。
不良債権残高は信金、信組分を入れると、9兆5000億円増の52兆40
00億円。このうち大手銀や地銀の残高43兆2000億円の28兆4000
億円を占めるのが、大手15行(主要13行+新生、あおぞら銀行)だ。
この1年間で、33兆6000億円あった不良債権のうち、9兆3000億
円は債務企業の法的整理や債権放棄、債権売却などで最終処理した。
いくら金融機関が処理を進めても、逆に債務者の業況悪化・倒産、さらに大
手銀に対する特別検査の厳格化などで新たな債権計上額は18兆9000億円
も膨れ上がった。
結局、差し引き9兆6000億円増える暗澹(あんたん)たる結果になった
が、おまけに、「平均株価が1000円下落すると、大手銀全体で保有株の含
み損は2兆円増えるといわれる。自己資本は減少の一途。消耗戦の出口がまっ
たく見えない」(金融アナリスト)という悲鳴が聞こえる。
塩川正十郎財務相は2日、景気へのカンフル効果も狙って新紙幣発行(平成
16年春予定)を発表したが、「景気効果は期待薄で、銀行ではATMの改造
などで、大手1行あたり200−300億円の投資が必要。ま、そんな額が問
題にならないぐらい不良債権額はケタはずれに深刻ですが…」(大手銀関係
者)といった状況なのだ。
取り巻く環境は、日を追って緊迫度を増す。「国税庁が2日に発表した標準
宅地の路線価の全国平均は6.5%下がった。10年連続の下落で、土地の値
段はバブル期の3分の1から4分の1にまで落ち込んだといわれている。銀行
の資産はますます劣化→不良債権に“昇格”する最悪の図式だ」(金融アナリ
スト)。
来春のペイオフ全面解禁が事実上見送られるなか、サバイバルになりふりか
まわぬ大手銀は、貸し剥(は)がしをチラつかせて中小企業イジメの貸出金利
の引き上げを迫り、さらなる公的資金を受け入れて延命措置を図ろうというの
か。
ZAKZAK 2002/08/03