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ロイター通信が、個人投資家を対象に、いま論議になっているペイオフ全面解禁問題への対応や、もし予定どおり解禁になった場合に預金をどこかにシフトさせるか、また今後、投資を検討している金融資産は何かーーなどについて調査した。
このうち、焦点のペイオフ問題については、回答者３９０人の７６．９％が「予定通り実施」を支持しているのに対し、来年４月以降に延期すべし派が１３．８％。逆に、ペイオフの実施自体に反対が９．２％だった。
また、金融資産のシフトについては、複数回答のため、ばらつきがあるが、「現在のまま維持する」５７．７％に対して、安全な金融機関にシフトさせるとか、ペイオフ対象外の金融資産で運用するなどの回答も意外に多かった。
この調査は、東洋経済新報社との合弁による個人投資家向け情報サービス、マルテックス・インベスターを通じてインターネットで個人投資家に対して行った。
調査日は７月３０日から８月１日までの３日間。この間、小泉首相のペイオフ全面解禁見直し指示が出されたが、ペイオフ問題については、当初の全面解禁を前提に回答している。
対象の個人投資家は、半数が１０００万円から３０００万円程度を投資金額としている。
○ペイオフ予定通りの全面解禁に賛成多数、安全な金融機関へのシフトなども意外に多い
来年４月から全面解禁については、７６．９％と多数が「予定通り実施」を支持している。対して、延期派は１３．８％。また、ペイオフの実施自体に反対する声も９．２％ある。
またペイオフ全面解禁に備えて、資産の移し替えも視野に入れている個人投資家が目立った。何らかの資産の移し替えを考えている個人投資家は、「現状維持」よりも多い。そのなかでも特に多かったのが、「より安全な銀行や信金への移し替え」という回答で、約３割にのぼっている。たんすにしまい込む人は、わずか２．８％。
予定通りに全面解禁に賛成 ７６．９
全面解禁はいいが来年４月より延期 １３．８
全面解禁に反対 ９．２
現在のまま維持する ５７．７
定期預金で維持するより流動性預金を増やす １２．１
より安全だと思う銀行や信金に移し変える ３２．１
ペイオフ対象の預貯金以外での運用をする １６．４
たんすにしまう（たんす預金） ２．８
○今後の投資先、人気堂々１位は国内株式だが、外貨資産への運用も
いま持っているお金、次は何に使おうかーーという点は誰もが関心事。
今後、増額を考えている金融資産はダントツで国内株式で、人気が集中した。過去１カ月に投資した商品でも、国内株式が全体の７１．０％だったが、「これからも株式投資」という回答は７８．５％となった。
同時に増えているのは、外貨預金や外国株式などの外貨資産。外貨預金、外国株式、外国社債の３つを合計すると、過去１カ月のこれらへの投資は１２．０％だが、「これから増額する」では、これら３商品は合計で４６．２％と急増している。
同時に、国内株式投信の堅調も目立った。
１．国内株式 ７８．５％（７１．０％）
２．外貨預金 ２７．９％（ ８．２％）
３．株式投信 １７．９％（ ９．２％）
外国株式 １２．１％（ ２．３％）
上場投信 ９．２％（ ３．６％）
公社債投信 ７．９％（ ２．８％）
金 ７．２％（ ３．６％）
外国社債 ６．２％（ １．５％） 不動産投資商品 ６．２％（ １．０％）
国債 ４．４％（ ０．３％）
国内社債 ３．８％（ ０．５％）
その他 ２．６％（ １．８％）
投資せず １０．０％（２２．１％）
＊カッコ内は、最近１カ月の投資
○今の景気は？ 「前と変わらない」の回答が過半数
今後の景気動向については、「前と変わらない」の回答が約半数で５１．５％。ただ、「どちらかというと良くなる」が１９．２％であったのに対し、反対に「どちらかというと悪くなる」との答えは２９．２％で、個人投資家は厳しい景気認識を持っているようだ。
どちらかというと良くなる １９．２％
前と変わらない ５１．５％
どちらかというと悪くなる ２９．２％
○夏休み 財布の紐は 休みなし
夏休み中の家計支出の計画については、昨年と比べて「変わらない」が全体の５７．２％。また「減ると思う」が３１．３％、「増えると思う」が１１．５％。「減ると思う」が「増えると思う」を大きく上回ったのが特徴。
また、予定している消費額も、全体の約５割が１万円から５万円で、１万円以下という答えも１１％近くあった。
前年に比べて支出を増やす １１．５％
変わらない ５７．２％
前年に比べて減らす ３１．３％
１万円以下 １０．８％
１─５万円 ５２．３％
５─１０万円 ２０．３％
１０─２０万円 １１．３％
２０万円以上 ５．４％（ロイター）
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。