現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
ウルグアイ政府は、銀行預金の流出に歯止めをかけるため、すべての銀行に対し、業務の一時停止を命じた。
これを受け、ウルグアイの通貨ペソは、14%以上急落している。
ウルグアイ経済は、隣国のブラジルやアルゼンチンの混乱などを背景に、深刻な景気後退に見舞われている。
政府が、銀行に業務停止を命じるのは、数十年ぶり。
銀行の支店には、心配した預金者が押し寄せているが、自動現金支払機は作動していない。
両替所では、ペソの交換レートが14.3%急落し、1ドル=30ペソで取引されている。ただ取引高は少ないという。ペソは、自由変動相場制に移行した前日の6月18日以来、50%値下がりしたことになる。
銀行間の外為取引や他の銀行業務は、中央銀行の命令により、停止されている。
ウルグアイでは、数週間前から銀行預金の流出が加速。国内の預金残高は、今年上半期だけで33%減少している。
ウルグアイ政府は、先週、ワシントンに代表団を派遣し、預金流出で国際通貨基金(IMF)に支援を要請していたが、IMFからの正式な回答は、まだ表明されていない。
政府は、今回、すべての銀行に対して24時間の業務停止を命じたが、その理由として、中銀がバンコ・モンテビデオ・カハ・オブレラの業務停止を決めたことを挙げている。
同行は、アルゼンチンのグルポ・ベロックスの傘下にあったが、その後、ウルグアイ政府に接収されている。
ただ一般市民の間では、銀行の業務停止が延長され、アルゼンチンのように、銀行預金が凍結されるのではないか、との懸念が広がっている。
ウルグアイは、つい最近まで、中南米諸国では数少ない「投資適格等級」の格付けを持つ優良国だった。しかし、その後、アルゼンチンの金融危機や、ブラジルでの大統領選をめぐる混乱と債務問題の影響が波及。格付け会社のフィッチは、30日、ウルグアイの準備高が「危険な」水準に達したとして、同国のソブリン格付けを一段階引き下げている。
中央銀行の国際準備高は、今年1月から79%減少している。(ロイター)