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「1万円割れ」ショックの“木枯らし”が吹く株式市場をよそに、熱いバトルを繰り広げるマネー誌。最近、その戦いが一段と沸騰する“事件”が起きた。なんと、老舗「日経マネー」が、ライバル誌「ダイヤモンドZai(ざい)」の企画をマネたとして、「Zai」側が誌面上で猛抗議したのだ。一方、「日経マネー」側は「似たのは偶然」と、名誉棄損で告訴も辞さぬ構えという。両誌の間で何があったのか。
《今回は日本の出版人として大変恥ずかしい話を書かねばなりません。週刊誌なら、老舗マネー誌『日経マネー』編集部に盗作疑惑?!という見だしが立つ、そんな話》
「Zai」9月号の「編集後記」は、こんなふうに書き出している。
同誌の浜辺雅士編集長によると、事の発端は読者からの電話だった。
「Zai別冊のそっくり本が出ている」「ほっといていいんですか」
「Zai」も「日経マネー」も、通常号(月刊)のほか、年4回、銘柄特集の「別冊」を発行。Zaiは「株データブック」、日経マネーは「株銘柄スペシャル」とのタイトルで、ともに6月17日に発売した。
浜辺編集長が「日経マネー別冊」を見ると、「なんじゃこれ!」。
「Zai」が独自に工夫した「価格帯別出来高」を入れたチャートから、アナリストの「強気」「弱気」「中立」の投資判断、ミニ株ができるかどうかの紹介、欄外の1行最新情報まで、まるでそっくりという。おまけに、前号から索引に「50音順」のほか、「20万円以下で買える銘柄」「20万〜50万円で買える銘柄」といった索引をつけたが、これもマネされていたという。
「以前も、予想高値、予想安値などの数字や、チャートにトレンドラインを入れるなど、ちょっと似せてきたなとは思っていたが、我慢していた。でも、今回は丸々コピー」と怒り心頭の浜辺氏は、すぐに「日経マネー」の藤森克巳編集長に面会を求めた。
すると、藤森氏は「私は一切知りません。責任はありません」の一点張り。藤森氏は3月に異動したばかりで、自ら《新聞の経験だけで雑誌の編集は素人同然》(5月号の「編集雑記長」)と記していた。
代わって、別冊担当の後藤直久副編集長が「似たのは偶然だ」と否定。「もともとこういうのをつくりたかったが、私たちは日経グループの一員として辛い立場。長いばっかりで読者に何の役にも立たない日経クイックのリポートを載せなきゃならないし、あなたたちのように好きなように本をつくれる立場じゃない」と言い放ったという。
納得のいかない浜辺氏が再び藤森氏に連絡すると、今度は発行人の神田忠慶・日経ホーム出版社取締役が登場し、「一切マネしていないし、問題はない。けれど、うちにオリジナリティーがあるとは思えない。次回からは違う本にする」と約束したが、“盗作”疑惑は認めなかったという。
平成12年3月、“新規上場”(創刊)した「Zai」は、「日経マネー」や「マネージャパン」を蹴落とし、公称30万部のNo.1マネー誌に“急騰”した。
創刊編集長で、発行人の藤岡比左志ダイヤモンド取締役は「後発ですから、毎号、毎号苦労してつくった。天下の日経が努力もせずにパクるなんて情けない。ビーンボールを投げたら帽子をとって謝るじゃないか。フェアな勝負をしたかった」と憮然。
「Zai」は次号から今回の経緯を公開、読者に“審判”になってもらい、どちらが正しいか判断してもらうという。
一方、「日経マネー」側の話を聞こうと、藤森編集長に連絡すると、再び「担当が違う」。
前出の神田氏が書面で「(Zai9月号の)編集後記は一方的な誹謗中傷で、容認できない。藤森、後藤両名の談話についても当人が発言していない内容を記載している。当社および個人の名誉を著しく棄損するものと判断します。極めて遺憾で、粛々と法的手続きを取る考え」との意向を明らかにした。
泥沼バトルに発展しそうだが、読者の“投資判断”は…。