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米大手格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは29日、ことしの世界のジャンク債デフォルト(債務不履行)率の見通しを8.8%に上方修正したことを明らかにした。4−6月期のデフォルト額が426億ドル(約5兆1200億円)と過去最高に達したのが背景。4月時点では7.4%を見込んでいた。
ムーディーズのデフォルト調査担当ディレクター、ハミルトン氏は、4−6月期の統計に米史上最大となったワールドコムの破たんが反映されていなことなどから、「企業の信用力が持続的な回復を示すまで、デフォルト率の大幅な改善は見込めない」と指摘。現在、格下げ件数が格上げ件数を5倍程度上回っていることを挙げ、この倍率が低下しない限りデフォルト率は高止まりを続けると説明した。
4−6月期は6月に破産法の適用を申請したケーブルテレビ大手の米アデルフィア・コミュニケーションズなど42社がデフォルトに陥った。