現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
公的年金の運用を行う年金資金運用基金が30日発表した「2001年度資金運用業務概況書」によると、同基金から支払われた運用手数料が最も多かった金融機関は三菱信託銀行だった。一方、伸び率トップは外国株式でのアクティブ運用を委託されたドイチェ・アセット・マネジメントだった。
資金管理会社を含む運用会社に支払われた手数料額の合計は292億6700万円と、前年度から28%減少した。バランス型運用から特化型運用に全面移行したことに加え、報酬額が比較的少ないパッシブ型の比率が高まったことが背景。
手数料収入のランキングで首位に立った三菱信託銀行は、国内債券アクティブ運用、国内債券パッシブ運用、国内株式アクティブ運用、国内株式パッシブ運用、外国株式アクティブ運用、外国株式パッシブ運用などで計2兆3755億円近く(01年3月末の時価総額)を運用し、2729億円の手数料を得た。しかし、日本信託銀行との経営統合などを考慮すると手数料収入は前年度から実質25%減少している。従来バランス型運用を行ってきた信託銀行の手数料収入が軒並み2−3割減少しているのが今回の特徴だ。 手数料収入ランキングの2位には住友信託銀行、3位には興銀第一ライフ・アセットマネジメントなどが顔を出した。
前年度との比較が可能な43社のうち、手数料額が増えたのは13社にとどまった。伸び率トップのドイチェ・アセット・マネジメントは手数料収入が215 億円から352億円に増加、伸び率は63.7%になった。2位にはメリルリンチ・インベストメント・マネジャーズの50.5%(170億円から256億円)、3位にはJPモルガン・フレミング・アセット・マネジメント・ジャパンの46.8%(79 億円から116億円)が並び、外国株式のアクティブ運用を行う金融会社が上位を占めた。
今期は運用会社数を削減−コスト圧縮
運用体制の刷新に伴い、委託先金融機関に支払われる手数料は、パッシブ運用が5ベーシス(0.05%)、アクティブ運用が30ベーシス(0.30%)と統一され、一段と透明性が高まった。
年金資金運用基金では、運用実績や運用哲学、運用体制などをそれぞれ点数化したうえで、総合評価点が相対的に低い下位4分の1に該当する運用会社の資産配分を減らし、上位4分の1への配分額を順次増やしている。
同基金企画部の藤木則夫部長は、「さらに運用コストの低減が可能」と述べており、運用を委託する金融機関数を減らしていく意向を示唆した。
□運用会社別運用手数料ランキング一覧(2001年度)運用機関名 業態区分 運用手数料
(単位:百万円)
2001年 2000年 前年順位 ---------------------------------------------------------------------- 三菱信託銀行 信 託 2,729 3,163 2住友信託銀行 信 託 1,888 2,243 6興銀第一ライフ・アセットマネジメント 投資顧問 1,872 1,391 10 ゴールドマン・サックス・アセット・マネージメント 投資顧問 1,864 2,221 7UFJ信託銀行 信 託 1,771 2,435 5野村アセットマネジメント 投信顧問 1,584 1,570 8ドイチェ信託銀行 信 託 1,559 1,568 9三井アセット信託銀行 信 託 1,436 2,871 3三井生命グローバルアセットマネジメント 投資顧問 1,417 5,495 1みずほ信託銀行 信 託 1,319 2,766 4日本生命保険 生 保 1,011 1,343 11 シティトラスト信託銀行 信 託 996 1,191 13 モルガン・スタンレーアセット・マネジメント投信 投資顧問 824 893 15 大和銀信託銀行 信 託 778 1,330 12 バークレイズ日興グローバルインベスターズ投資顧問 718 509 20 第一生命保険 生 保 588 801 16 シュローダー投信投資顧問 投資顧問 565 507 21 T&D太陽大同投資顧問 投資顧問 564 1,090 14 住友ライフ・インベストメント 投資顧問 506 730 17 日興アセットマネジメント 投資顧問 493 552 18 エスジー山一アセットマネジメント 投資顧問 428 472 22 ステート・ストリート信託銀行 信 託 406 449 24 UBSグローバルアセットマネジメント 投資顧問 368 402 25 ドイチェ・アセット・マネジメント 投資顧問 352 215 33 ドイチェ(旧チューリッヒ・スカダー) 投資顧問 350 276 31 東京海上アセット・マネジメント投信 投資顧問 337 331 27 朝日ライフアセットマネジメント 投資顧問 331 397 26 バークレイズグローバルインベスターズ信銀 信託 289 548 19 メリルリンチ・インベストメント・マネージャーズ 投資顧問 256 170 35 インベスコ投信投資顧問 投資顧問 199 271 32 安田生命保険 生 保 154 316 28 モルガン信託銀行 信 託 154 281 30 明治生命保険 生 保 147 200 34 アクサ・ローゼンバーグ・インベストマネジメント投資顧問 119 99 36 JPモルガンフレミンクアセットマネジメント 投資顧問 116 79 39 大和住銀投信投資顧問 投資顧問 108 315 29 東京三菱投信投資顧問 投資顧問 98 80 38 UFJアセットマネジメント 投資顧問 84 76 40 安田火災グローバル投信投資顧問 投資顧問 84 69 41 第一勧業アセットマネジメント 投資顧問 80 58 42 ニッセイアセットマネジメント 投資顧問 57 − −富士投信投資顧問 投資顧問 48 47 43 富国生命保険 生 保 27 39 44 UBS信託銀行 信 託 21 93 37 ピムコジャパンリミテッド 投資顧問 17 − −野村ブラックロックアセットマネジメント 投資顧問 15 − −アライアンスキャピタルアセットマネジメント 投資顧問 12 − −野村信託銀行 運用有価証券信託 9 − −資産管理サービス信託銀行 運用有価証券信託 9 − −三菱信託銀行 運用有価証券信託 8 − −明治ドレスナーアセットマネジメント 投資顧問 7 − −富国生命投資顧問 投資顧問 4 − − ○日本信託銀行 信 託 0 464 23 ○クレディ・スイス信託銀行 信 託 0 20 45 --------------------------------------------------------------------- 合計 29,157 40,437
資産管理機関、手数料三菱信託銀行 資産管理機関 51 − −資産管理サービス信託銀行 資産管理機関 22 − −日本トラスティサービス銀行 資産管理機関 27 − −ステート・ストリート信託銀行 資産管理機関 9 − − --------------------------------------------------------------------- 合計 109
--------------------------------------------------------------------- 手数料総合計 29,267 40,437
注:○印は前年度に配分があったにもかかわらず、今年度の配分はなかった運用会社。日本信託銀行は三菱信託銀行の傘下に入った。