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(回答先: 「深層・真相」〜株投げ売りの正体は解約ラッシュの“米国投信”?[PAXNet] 2002/07/29 14:48:00 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 7 月 29 日 21:21:05)
29日の東京市場でドル/円は一時、3週間ぶりの高値となる119.39円まで上昇。市場関係者からは、米株価の大幅安で欧米投資家が外貨建て資産を削減し、リパトリエーション(本国への資金還流)のドル買いに動いたことに端を発し、予想外にドル/円が上昇してきたとの声が多い。
短期的には121円付近までの上値余地を探る展開になってもおかしくない、との声も多いが、今後は海外勢のドル買戻しに加えて、日本株価の軟調な動きなどから“日本売り”に再び火かつくことになるのかを警戒する声も増えている。
前週末の海外市場で、ドル/円は117円前半から119円付近まで2円近く急上昇。これを受けて東京市場では、「118円半ば付近からは絶好のドルの買い場と見る向きが出てきており、(118円後半から)輸出筋のドル売りが一巡した後は、買戻し基調になっている。これまでに見られたような、上値でドルを叩き売る向きがいない」(上位都銀)と指摘された。
市場では、米会計不信や米株式市場の不安定化といったドル売り材料には変化がないとして、前週までは、ドル売り基調が継続することを予想する声が多かったが、予想外に海外投資家のリパトリ(資金の本国還流)によるドル買戻しが相場を動かすこととなり、「米株価が再び下落するような場合には、同じ様な(リパトリの)動きが継続する可能性があるほか、そういった連想も働きやすい」(信託銀)との声もあり、ドル買戻しの流れに打ち止め感はまだないとされている。
市場関係者からは、ドルの買い戻しとは別に、円の弱さに注目が移りつつある、と警戒する声も出ている。
29日の日経平均株価は上昇して推移したが、「日経平均株価の上値が重く、9500円─9300円ぐらいで軟調な展開になると、9月末中間決算を前にした季節に入ることもあり、日本株価の下落に対する市場のセンシティビティは、米株価に対するよりも高くなる。本邦の金融システム不安への思惑も高まりやすい。先週は海外投資家が米国資産の目減りに準じて外貨建て資産を削減する動きや、米系ファンドによるポジション調整のドル買い戻しが目立ったが、今後は米系証券などの円売りが、もっと傷の深い“日本売り”として火がつくかどうか警戒している」(上位都銀)との声が聞かれた。
「ドル/円では、過去の市場の推移を見ると、120円の水準を超えるとかなり円に対して弱気に傾く傾向があるが、足元でドル/円が上昇しているなかで、120円以下のドル安は対円では厳しかったのかもしれない、といった声も聞かれつつあり、やや円売りの地合いに市場は備えつつあるようだ」(前出の上位都銀)との見方も示されている。
市場筋によると、29日の通貨オプション市場では、「これまで安心してドル・コールオプションを売っていた向きが、急いで買い戻しており、期近物のボラティリティはスポット上昇にもかかわらず上昇している。リスク・リバーサルのスプレッドも1週間物では出合いベースで0.25%の円・プット・オーバーに反転している」(同じ上位都銀)との指摘がされている。
輸出筋のドル売り動向については、「次のピークは120円台」(さらに別の上位都銀)と指摘する声も聞かれたほか、「大手国際企業については、下期の為替想定レートの策定に着手していることろもあり、115円と予想する向きもあったが、急にドル高/円安方向に為替市場が動きだしており、そうした向きにとってはここままゆっくりとお盆を取れるかっこうになるかもしれない」(前出の上位都銀)との声もあった。
今週は、30日に7月の米消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)、31日に4─6月期の米国内総生産(GDP)速報値、8月1日に7月の米供給管理協会(ISM)景気指数、2日に7月米雇用統計などの重要経済指標の発表を控えており、「週後半までは、動きずらい」(都銀)との声も聞かれている。
ドル/円は、これら指標に対する米株式市場の反応や、米企業の新たな不正会計に関する疑惑の有無だけでなく、一段の日本株価の下落リスクという新たなドル買い/円売り要因が本格的に材料視されることになるのかを模索し始めている、という。