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(回答先: 自殺者が4年連続3万人台 [共同通信社] 投稿者 招き猫 日時 2002 年 7 月 24 日 17:36:43)
「働き盛り」が次々と命を絶つ悲しい現実が、警察庁が24日に発表した昨年の自殺統計で改めて浮き彫りになった。東京都内の証券準大手のある部次長(39)も昨年秋、首をつった。会社の合併、業務量の急増……。うつ病と診断された3か月後だった。「夫は働くしか選択肢がなかった」。妻(35)の言葉を通し、リストラを恐れて「過労自殺」にまで至る現代サラリーマン像が見える。
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昨年9月、平日の午後8時すぎ。3歳の長男と一緒に妻が遊園地から帰宅すると、玄関に夫の靴が脱いであった。家中は真っ暗で物音ひとつしない。不審に思い夫を探すと、無残な姿が目に飛び込んだ。浴室で首をつっていた。
「あまりにも大きなものを抱え込み過ぎて、どうにもならなくなってしまった。うつ病と診断されたことがショックだった」
愛用のシステム手帳には、遺書代わりにそう走り書きがしてあった。妻はそれまで、夫の病のことは全く知らなかった。
夫が部次長に昇進したのは一昨年夏。会社は大規模なリストラを行い、他の証券会社と合併したばかりだった。社員1人あたりの負担が増えたところに、昇進による仕事が重なった。年上の部下との人間関係に悩み、家族と一緒に食事する機会もほとんどない。半年が過ぎたころ、「夜眠れない」とこぼすようになった。夫婦の会話は慌ただしい朝だけ。話しかけても、ボーッとしていることが増えた。
昨年6月、夫は1人で病院に行き、うつ病と診断された。だが、妻には「不眠症」としか説明しなかった。突然、帰宅時間が早まったのは8月。「部内で担当が変わった」。夫はそう答えた。この時、診断書を会社に提出し、部内異動になったことは、自殺後に会社側の説明で知った。
休職するか、降格して他の部に異動するか、次長待遇のまま部に残るか。会社側の提案に、夫は部に残ることを選んだが、仕事は事実上なくなった。8月中旬になると、再び帰りが遅くなった。「早く帰るよう上司に言われても、最後まで残っていました」。同僚が教えてくれた。
「私もOLだったので、職場でのプライドはわかる。夫は次長のまま働くという選択しか出来なかったのだろう」。幼い長男を抱えた妻は今、夫の死を「過労自殺」として労災申請するつもりだ。