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DJ-米国株:急反発、ダウは過去2番目の上げ幅
NAA 3094 : 2002/07/25 木曜日 07:08
ニューヨーク(ダウ・ジョーンズ)24日の米株式市場は急反発。ここ数週間の急激な
下げを受け、割安感から押し目買いが入り、これまで空売りしていた筋も買い戻しに
動いたため、ダウ工業株30種平均、ナスダック総合指数とも5営業日ぶりに値上がり
した。ダウ終値は前日比488ドル95セント(6.35%)高の8191ドル29セントと、1日の
上げ幅としては過去2番目となった。前日約5年ぶりの安値に落ち込んだハイテク株
中心のナスダック総合指数は、同61.18ポイント(4.98%)高の1290.23。
S&P500種指数の終値は、同45.73ポイント(5.73%)高の843.43。ニューヨーク証券取
引所の売買高は概算で27億7000万株に膨らんだ。ナスダックは24億7000万株。
この日の急反発は、空売り筋の買い戻し主導だったため、持続性に対しては疑問の
声が聞かれている。「あまりにも悲観ムードが強まり、短期的に売られすぎていただ
けだ。買い手が安心できるレベルまでにバリュエーションが下がっていた」とブリー
ン・マレーのシニア株式トレーダー、ピーター・クーリッジ氏は話す。
ショートポジションがこのところ急激に増えていたのは、ミューチュアルファンド
の解約急増を受け、投資家がヘッジしていたため。ミューチュアルファンドの解約は
、7月17日の週だけで6月全体を上回り、ファンド運用者はパフォーマンスのよい銘
柄まで売却に走り、これが相場の全面安につながっていた。
「問題はこれが続くかどうかということだ。ショートカバーだけではマーケットは
生きていけない」とプルデンシャル証券のマーケット・コメンテーター、ブライアン
・ピスコロウスキ氏は語った。
この日は、大手銀行株の急反発がダウを押し上げた。前日18%急落したJPモルガン
・チェースは16%高となり、シティグループも9.6%高。JPモルガンとシティは、エ
ネルギー大手エンロンによる不正会計に関与した疑いについて議会で追及され、大き
く下落していた。
買い戻しは、JPモルガンのウィリアム・ハリソン最高経営責任者(CEO)が、アナリス
ト向け説明会で不正関与を強く否定したことがきっかけだった。同CEOは、「当社は
エンロンあるいは他の企業に対し、事実を曲げることを手助けしたことはない」と述
べ、エンロンとの取引が適正だったことを強調した。
株式市場では、会計操作など相次ぐ企業不祥事の発覚が、投資家を市場から敬遠さ
せてきた。上下両院はこの日、不正を行った企業幹部への罰則強化、監査法人の監視
強化などを盛り込んだ企業改革法案の一本化で合意したが、市場では、投資家の信頼
回復には時間を要するとの声が聞かれる。
24日には、6月に連邦破産法11条の適用を申請したケーブルテレビ大手アデルフィ
ア・コミュニケーションズの創業者一族3人が、詐欺容疑で逮捕された。「企業の不
正行為が当局によって深刻に受け止められ、取り締まりが強化されていることの表れ
といえるが、1、2件の逮捕だけでは不十分だろう」とクーリッジ氏。
☆米国株サマリー・ダウ平均過去2番目の上昇、金融不安が後退
NAA 3090 : 2002/07/25 木曜日 07:00
【NQNニューヨーク=渋谷淳】24日の米国株式相場は急反発。ダウ工業株30
種平均は5営業日ぶりの上昇となり、前日比488ドル95セント高と過去2番
目の上げ幅を記録した。JPモルガン・チェースがエンロンの不正会計
に関与したとの疑惑を否定。ここ数日売りを浴びていた銀行株が上昇に
転じたことが上昇のきっかけになった。企業統治への不信が金融システ
ム不安に波及する瀬戸際で歯止めがかかり、市場の安心感を誘った。
早朝の悲観ムードが一変した。JPモルガンのハリソン最高経営責任
者が投資家説明会で「適切かつ誠実な行動をとった」と強調。米格付け
会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)はJPモルガンの資
金繰りに対する懸念を「根拠がない」と否定し、シティグループととも
に信用格付けを維持した。揺らぎかけた米国の金融システムに対する自
信を取り戻し、思惑的な売り方の買い戻しや押し目買いにつながった。
JPモルガンには23日、「スワップ取引を拒否されたといったうわさ
が流れていた」(先物トレーダー)という。欧州では朝から保険など金
融株に売りが先行。スイスの保険大手、チューリヒ・ファイナンシャル
・サービスが資金繰り不安のうわさを否定する一幕もあった。1998年の
ロシア危機後を思い起こさせるような米国発の流動性不安が、ひとまず
杞憂(きゆう)に終わった格好だ。
ミラータバックの米国株ストラテジスト、ピーター・ブックバー氏は
「当初は買い戻し主導だったが、その後は押し目買いも加わった」と話
す。ニューヨーク証券取引所の売買高は過去最高規模。投資信託の解約
対応など大量の換金売りをこなした上昇に、短期的には底入れの期待も
高まりそうだ。過去最大に膨らんだ信用売り残、投信の解約急増、相次
ぐ企業の自社株買い発表など、相場の底入れ時に見られがちな現象も多
い。
鍵を握るのはやはり金融システムの健全さだろう。UBSペインウエ
バーのストラテジスト、トレーシー・エイクラー氏は年後半の相場上昇
見通しを維持しつつ、金融システムに対して「パニックは無いが、報道
が不安を誘うリスクがある」と話す。24日は破たんしたアデルフィアの
創業者一族が逮捕された。企業不信を誘う報道も途切れていない。
◇米国株急反発 銀行の不安払しょくが契機・ブックバー氏
NAA 3105 : 2002/07/25 木曜日 07:27
【NQNニューヨーク=渋谷淳】証券会社ミラータバックの米国株ストラテジ
スト、ピーター・ブックバー氏 米国株上昇のきっかけは銀行株の反発
だ。JPモルガン・チェースがエンロンの不正に関与した疑いを否定し
て、23日まで市場に広がっていた不安を払しょくした影響が大きい。当
初は買い戻し主導だったが、その後は押し目買いも加わった。反発に懐
疑的だった投資家が、相場上昇を本物と判断し始めたからだろう。その
意味で単なる買い戻し主導の相場上昇とは異なる。ただ、1日の急伸で
底入れと判断するのは時期尚早だ。当面、金融市場の落ち着き具合を見
極めつつ、今回の戻り歩調が続くかどうかが焦点となる。
S&P500種株価指数は7月に入って20%下落した。株価下落で傷つ
いた投資家は多く、底入れを探る局面は当面続くだろう。機関投資家の
慎重な姿勢は、リスクプレミアムをはかる目安となるシカゴ市場のボラ
ティリティー指数(S&P100)からも読みとれる。同指数は24日に一
時、1987年10月のブラックマンデー(世界同時株安)以来の水準に上昇
した。
☆米国外為サマリー・米国株急反発もドル買い限定 不透明感残る
NAA 3116 : 2002/07/25 木曜日 07:49
【NQNニューヨーク=遠藤大義】24日のニューヨーク外国為替市場で、米国
株相場の急反発の割にドル買いは限られた。米国株の上昇を半信半疑で
受け止めているためだ。一方、週前半に強まった米国の機関投資家によ
る株の損失穴埋めのリパトリエーション(自国通貨への資金回帰)や換
金目的のドル買い戻しは一巡したもようだ。この面では米国株とドルの
連動傾向がやや回復しつつあるようだ。
米国株の急反発は米国内投資家の買いが主導したようで、外為相場へ
の影響は限られた――。バンク・オブ・アメリカのシニア通貨ストラテ
ジスト、エリック・ニッカーソン氏はこう説明する。ダウ工業株30種平
均の上げ幅が500ドルに迫ったものの「先行き不透明感が強くドル資産の
信任回復にはつながっていない」との見方を示す。
IDEAグローバルの為替アナリスト、アンドリュー・デラノ氏は「
前日までにドルの買い戻しが一服しており、市場は米国株やドルのマイ
ナス材料に反応しやすい地合いに戻った。米国株相場が急反発したが、
水準はなお低いのでドル買いにつながらない」と主張する。米国株相場
が連日で大幅な急伸でもしない限り、ドルの信頼回復は難しいようだ。
米国の新規株式公開(IPO)や起債が急速に縮小。対ユーロでのド
ル高を支えてきた社債市場への海外からの資金流入が細っているようだ
。調査会社のトムソン・ファイナンシャルによると、前週の米国企業の
社債発行額は55億9110万ドルと祝日を含む週を除くと年初来で最低だっ
た。投機的格付けの社債に至っては起債がなかった。7月の起債額は19
日までで122億ドルで、6月(586億ドル)に比べ大幅減少が見込まれる。
「世界的に景気回復シナリオが揺らぎ同時株安が進行すれば投資先と
して米国市場の相対的な優位性が見直される」(ニッカーソン氏)との
声もある。しかし投資家がリスクに敏感になれば米国への資本流入が細
るとの見方も多い。国際的な資本移動が縮小すると、需給面から経常収
支動向が外為相場に影響しやすくなる。日本の財務省統計によると6月
の輸出超過額は前年同月比71.4%増の1兆3011億円と4カ月連続で増加
した。日経平均株価が1万円割っても円高圧力がかかる可能性は残る。