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「デフレと生きる」(30)政界再編で経済再生の道を開け−渡辺喜美氏 東京 7月23日(ブルームバーグ) 投稿者 sanetomi 日時 2002 年 7 月 23 日 10:58:44:

  デフレ経済は持続可能なのか。可能でないとすれば、どのような選択肢があるのか−−。「デフレと生きる」30回目は、衆院議員の渡辺喜美氏(自民)。「過剰債務、不良債権を取り除かない限り、日本経済の再生はない。大胆な経済政策を実現するためにも、早期に解散総選挙を行い、政界再編を通じて既存の権力構造を一新すべきだ」と訴える。

  小泉純一郎首相が「改革なくして成長なし」を旗印に登場して以来、1年以上経った。「日本には相変わらず能天気な楽観論ががまん延している」として、渡辺氏は小泉政権の現状を次のように分析する。「まず、官邸主導の体制を作ったはずなのに、場合によっては、官邸の主よりも影響力や権限を行使する人がいる。そういう権力の二重構造、三重構造が解決されていない」−−。

  「第2に、小泉首相が政治争点化している問題が、果たして最優先の課題なのか、という疑問がある。郵便事業を民間に解放するといっても、参入する企業が1つもない有様だ。第3に、真の最優先事項であるはずの過剰債務、不良債権問題は実行部隊に丸投げで、官邸が真空構造になっている。だから、実行部隊も従来型の先送り路線でやるしかなくなっている」と渡辺氏は言う。

          冷戦終えんと土地本位制崩壊

  「冷戦時代まで、官僚主導、中央集権、統制型システムといった1940年体制がそれなりに機能してきた。しかし、ベルリンの壁崩壊をきっかけとした冷戦の終えんで、そうした戦時体制が機能不全になった。このため、官僚主導から政治主導へ、大きくて弱い政府から小さくて強い政府へ、中央集権から地方分権へ、統制型から市場型へ、間接金融から直接金融へ、といった一連の構造改革の必要性が起こってきた」−−。

  冷戦終えんと時を同じくして、日本の土地本位制も崩壊した。「小さな資本をテコに大きな負債を抱える日本型の資本主義が、土地本位制の崩壊によって維持できなくなり、もともと過剰だった債務が一気にあぶりだされた。過剰債務があることで、資産の投げ売りが止まらず、資産デフレに歯止めがかからない。前向きの設備投資や研究開発投資が抑制され、生産性が落ち込み、競争に負けて企業収益が悪化するという悪循環に陥っている」と渡辺氏は指摘する。

  「取引先企業に過剰債務がある場合、企業間信用は収縮し、製造業であれば、生産工程そのものが停滞していく。この10年間、日本の潜在成長率を押し下げてきた最大の要因は、過剰債務の存在だ。過剰債務を削減する枠組みを作らなければ、日本経済は立ち直れない。不良債権問題や企業の再生を裁判所にゆだねたところで、裁判所は生産性の向上や、競争力の強化といった権限を与えられていないので、日本経済の再生には役に立たない」−−。

            危機が年中行事に

  私的整理のガイドラインもほとんど使われていない。過剰債務と、その裏側にある不良債権問題を解決するには、どのような枠組みが必要か。「生産性の向上や競争力強化につながる産業界の再編を、新旧分離勘定方式で行う。同時に、金融部門にも大きな穴が空くので、銀行部門も新旧勘定に分離して再生する。新旧分離方式による産業と金融の一体再生、これを戦略の基本においてやるしかない」と渡辺氏は主張する。

  「大手術をやる過程では、財政は緊縮にしてはいけないし、金融は超緩和を維持しなければならない。ただ、今までの金融政策では資金が流れないことが明白なので、整理回収機構(RCC)、政策投資銀行、日銀考査局などを統合し、平成復興銀行を作る。これが不良債権の大量買い取り、担保不動産の証券化、持ち合い株式の一括強制買い取り、産業再生のための出融資を行う。その実行部隊として日銀のマネーを使う、というのがわたしの構想だ」−−。

  政府が打ち出す政策は総花的な作文ばかりだし、自民党が打ち出す対策も線香花火のようだ。「アジア危機の後、韓国など、いち早く大手術をした国から復興を果たした。日本だけが延命シナリオでやってきた。米国がバブル崩壊の第2段階に入ったことで、株価下落が日本の銀行システムを直撃することになる。米国頼みで景気回復を図ってきた日本にとっては、ひとたまりもない。日本経済はこれから、危機が年中行事になるだろう」と渡辺氏は言う。

          総裁になるころはボロボロに

  「問題の所在は分かっているはずなのに、手をつけようとしない。あるいは、政治家は問題の所在すら分かっていないのかもしれない」と渡辺氏は嘆く。政治はなぜ、かくも無能力なのか。「日本の政治制度が完全に時代遅れになったからだ。冷戦時代は政治が3流でも、裏方である官僚が支えているので、経済は1流と言われていた。しかし、この10年で、知能指数が高い官僚も、結局、何の戦略も持ち合わせていなかったことがあからさまになった」−−。

  政治が変わらなければ、経済は変わらない、という声も多い。「政治家はいつしか大胆な政策立案を怠るようになり、官僚任せにしてしまった。それで何をやっていたかというと、自分たちは派閥均衡、年功序列の世界に安住し、派閥の領袖になるのに25年、そこからヨーイドンで総裁レースが始まり、総理になるのに、たいてい30数年かかる。そのころには、身も心もボロボロになり、スキャンダルまみれになってしまうのが関の山だ」と渡辺氏は語る。

  「政治も官僚機構も、ポスト配分は相も変わらぬ年功序列だ。世の中が右肩上がりのころはそれでも良かったが、今われわれが経験しているのは、戦後、だれも経験したことのない経済だ。歴史をもっとさかのぼり、1930年代の世界大恐慌や、19世紀のデフレ経済に学び、大胆な発想を政策に生かすことのできる人がトップに座らなければならないのに、政治家も官僚も年功序列でやっているので、いつまで経ってもピント外れになってしまう」−−。

          解散総選挙、そして政界再編

  今のような自民党政治が続く限り、日本の再生はあり得ないのではないか。「小泉首相に期待したのは、既存の権力構造を壊してくれることだったが、期待外れに終わったことはご案内の通りだ」と渡辺氏は言う。そうなると、自民党自体を壊さない限り、展望は開けてこない。「まだ党内革命路線を捨てるわけにはいかない。ここでわたしが自民党を飛び出しても、いっときは脚光を浴びるかもしれないが、線香花火で終わってしまう可能性の方が高い」−−。

  渡辺氏は現在、自民党のどの派閥にも属していない。「この世界では、いくらきれいごとを言っても、権力を奪取できなければ、政策を実現できないことも、また事実だ。いきなり既成秩序のなかで権力を奪取するのは難しいが、わたしの賛同者は着実に増えている。民主党のなかにも、非常に近い考えの勢力が少なからず存在する」−−。近い将来、政界再編があり得るのか。

  「小泉政権の最大の問題点は、国民のお墨付きを得ていないことだ。参議院選挙は昨年実施したが、政治の最終決定はやはり、衆議院の総選挙によって行われるべきだ。われわれチンピラクラスは、リングのうえに上げてもらえないので、今のところ場外乱闘になるしか出番はない。小泉首相が退陣するときは、自民党の20年生、30年生を全員道連れにして辞めてくれれば、一気に政界再編が進む。そのためにも、早期に解散総選挙を実施すべきだ」−−

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