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☆米国株サマリー・ナスダック、「根拠なき熱狂」の水準割れ
NAA 0384 : 2002/07/23 火曜日 07:24
【NQNニューヨーク=遠藤大義】22日の米国株相場は3日続落。ナスダック
総合指数は1300を割り、グリーンスパン米連邦準備理事会(FRB)議
長が「根拠なき熱狂」と呼んだ1996年12月5日終値を下回った。企業統
治への不信感に加え、収益見通しへの失望感が売りを誘う構図に変化は
ない。
調査会社トリムタブスによると11―17日の米国株投信からの資金流出
額は推計で184億ドルと、同時テロ直後の昨年9月19―25日の190億ドルに
次ぐ大きさだった。ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのインベストメン
トストラテジスト、ロナルド・ヒル氏は「投資家は過去の決算に修正が
入るかもしれないと警戒しており、投資信託の解約に伴う売りが続いて
いる」との見方を示す。
22日の下げが目立ったのは通信と金融。一見、21日夜のワールドコム
による米連邦破産法11条(日本の会社更生法に相当)の適用申請が響い
たようだ。しかし、「ワールドコムの破産申請は想定済みで相場全体へ
の影響は限定的」(ファレル・インベストメント・マネジメントのマネ
ジングディレクター、ジェームズ・ファレル氏)との見方が支配的。む
しろ「ワールドコムが優良資産を売却したり顧客がAT&Tやスプリン
トへ流れたりするとの見方もあり、Kマートの破たん後と同様に同業他
社の個々の株価に好材料」(米国株トレーダー)との声もあった。
下落の背景は収益見通しや不祥事がらみの材料に反応した面が強いよ
うだ。通信株の下げを主導したのは決算が市場予想を下回り、収益予想
を下方修正したベルサウス。メリルリンチのアナリストは「同業他社も
同様に先行きの収益見通しが弱い」として、SBCコミュニケーション
ズやベライゾン・コミュニケーションズの長期の投資判断も下げた。
金融株の下げは、エンロンの会計操作に協力したと報じられたシティ
グループが主導した面が大きい。アメリカン・エキスプレス(アメック
ス)は市場予想を上回る決算を発表したが、先行きの慎重な見通しが嫌
気された。22日も売買高を伴って下落。「売りの最終局面が近づいてき
た」(ヒル氏)との見方も少なくないが、不祥事報道が一服し、収益回
復の見通しが立たないと積極的な買いは入りづらいだろう。
◇米大統領、景気への楽観論強調――連日の株価大幅下落で
NAA 0373 : 2002/07/23 火曜日 07:04
【ワシントン22日共同】ブッシュ米大統領は22日、遊説先のイリノイ
州で記者団に対し、米株価の連日の大幅下落について「私は株式ブロー
カーでも投資家でもないが、経済成長のファンダメンタルズ(基礎的諸
条件)は本物と信じている」と述べ、米景気に対する楽観的な見通しを
あらためて強調した。
大統領が株価動向について発言するのは珍しいが、企業会計不信を背
景とした最近の株価急落で市場にまん延する悲観論の打ち消しを狙い、
米経済基盤の強固さを繰り返し力説した。
しかし市場は「楽天主義者」と自称する大統領の発言にこれまで肯定
的な反応をみせず、この日も発言の直後にニューヨーク株式相場は下げ
足を速める格好となった。
大統領は、企業会計改革法案が上下両院による調整を経て速やかに成
立すれば「市場の不安心理をぬぐうのに役立ち、投資家も市場に戻って
来る」と強調。米通信大手ワールドコムの経営破たんについても「市場
は織り込み済み」と述べ、株式相場に与える影響は限定的との立場を示
した。〔共同〕
◇米国株続落 中小型株も売られ最終局面近づく・ヒル氏
NAA 0404 : 2002/07/23 火曜日 07:41
【NQNニューヨーク=遠藤大義】ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのインベ
ストメントストラテジスト、ロナルド・ヒル氏 米国株相場は底値を模
索する展開がもうしばらくつづきそうだ。投資家は企業会計に対する不
信感が強く、過去の決算まで修正が入るかもしれないと警戒している。
投資信託の解約に伴う売りも続いている。これまでに発表された4―6
月期の決算は総じて良かったものの、7―9月期が期待ほど良くなかっ
た面もある。
しかし、19日に売買高を伴って大幅に下げるなど売りの最終局面は近
づいていると思う。その判断材料の1つとして中小型株に注目している
。たとえばS&Pミッドキャップ(中型株)400種指数は22日の取引時
間中に一時、同時テロ後の安値(9月21日終値の404.34)を下回った(
終値は407.47)。大型株が売られる中でこれまで相対的に高値を維持し
てきただけに、中小型株に売りが広がれば最終局面とみることができる
だろう。S&P500種株価指数の下値のメドは800と考えている。PER
(株価収益率)が14―16倍となり、過去の平均から考えて妥当な水準だ
。
◇米国株続落 長期投資には魅力的な水準・ファレル氏
NAA 0407 : 2002/07/23 火曜日 07:43
【NQNニューヨーク=遠藤大義】ファレル・インベストメント・マネジメン
トのマネジングディレクター、ジェームズ・ファレル氏 米国株相場が
下げ止まらないのは、相場のモメンタム(勢い)が下向きになっている
ためだ。投資信託の解約に伴う売りが続いているのだろう。しかし、私
はS&P500種株価指数でみて800が下値のメドと考えており、現在が底
値圏だと思う。景気が2番底を付けるシナリオは想定していないからだ
。景気の回復に伴って収益の改善が続くとの見方を維持している。
長期的な視点での投資を考えた場合、株は魅力的な水準に下がってい
る。マネー・マーケット・ファンド(MMF)や米国債の利回りが低下
してきており、相対比較から買いが期待できる。投信の解約は次第に落
ち着いてくるはずだ。ドルの下落が海外投資家の米国株離れを示すと考
えられてきたが、ここへきてドルは底堅くなってきており、それに応じ
て株も底入れすると見ている。
通信大手のワールドコムが21日夜に米連邦破産法11条(日本の会社更
生法に相当)の適用を申請したことは想定されたことで、22日の相場へ
の影響は限定的だったと思う。
◇日経平均株価22日終値で見た主なテクニカルポイント一覧
NAA 0408 : 2002/07/23 火曜日 07:44
【NQN】22日の日経平均株価終値で算出した主なテクニカルポイント
一覧は、以下の通り。(22日終値は1万189円1銭、バブル経済崩壊後
の安値は2月6日の9420円85銭、年初来高値は5月23日の1万1979円85
銭)
《上値抵抗一覧》
・1万1024円 3月29日(前3月決算期末)の株価水準
・1万 801円 52週移動平均
・1万 783円 200日移動平均
・1万 752円 7月10日の取引時間中の安値から同11日の取引時間中の
高値までにかけてあけたチャート上の「窓」埋め水準
・1万 523円 25日移動平均
・1万 287円 5日移動平均
《下値支持一覧》
・1万 65円 ボリンジャーバンド(移動平均を基準に、統計手法を用
いて分析するテクニカル指標)で第二標準偏差を25日移
動平均から差し引いた水準
・1万 円 心理的な節目
・ 9982円 22日の取引時間中の安値
・ 9753円 2月8日の取引時間中の高値から同12日の取引時間中の
安値にかけてあけたチャート上の「窓」埋め水準
・ 9474円 2月6日に付けた東証株価指数のバブル経済崩壊後安値
(922.51ポイント)にNT倍率の10.27を乗じた水準
・ 9382円 前年2001年9月21日に付けたバブル経済崩壊後の取引時
間中の安値
・ 9188円 6月26日から7月9日までの上昇幅(886円)の2倍に
あたる値幅(1772円)を7月9日の値から差し引いた水
準
・ 8688円 25日移動平均からの下方かい離率がバブル経済崩壊後で
最大を記録した1990年8月23日時点の17.43%を19日時
点の25日移動平均に当てはめた場合の水準