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政府の道路関係四公団民営化推進委員会(委員長・今井敬日本経団連名誉会長)は23日、都内のホテルで開いていた2日間の集中審議を終え、今月末に発表する中間報告の骨格をまとめた。
民営化後は、4公団の資産と債務を引き継ぐ公的機関「保有債務返済機構」(仮称)と、高速道路の運営や建設を担当する新しい民間会社を設立。新規路線は、新会社が国と協議して「基本的に料金収入で返済可能な範囲」で建設するため、不採算路線の建設は中止・凍結される可能性が高く、自民党や地方自治体などは反発しそうだ。
同委員会は30日の会合で中間報告を決定し、小泉首相に提出する。最終報告は12月に作成する。
23日の集中審議では、民営化後の経営形態、首都、阪神両高速道路公団の扱いなどを議論した。
その結果、中間報告には、<1>一部路線の建設凍結と規格変更を国土交通省と日本道路公団に求める<2>首都、阪神両高速道路公団の新規路線建設を見直し、建設する場合は国と地方の負担を増やす<3>全国規模の料金プール制は廃止<4>高速道路の通行料金は当面据え置く<5>日本道路公団の経営陣に民間人を採用――などを盛り込むことで合意した。
高速道路の建設は現在、国が施行命令を出し、道路公団が実施。運営も道路公団が担当している。
中間報告に盛り込まれる新方式では、「保有債務返済機構」が既存の高速道路を新しい民間会社に貸し、その賃貸料で債務を返済。新会社は高速道路の利用料金を徴収し、運営を担当する。
新規路線の建設については、国と「保有債務返済機構」、新会社がそれぞれ契約を結び、国が新規路線の整備計画を策定した場合、国と新会社が協議し、新会社が同意した場合にのみ建設を行う。新会社が新規路線建設にかける費用は「基本的に料金収入で返済可能な範囲」とし、不足する場合は、国と自治体に負担を求める。
同委員会は今後、本州四国連絡橋公団を含めた4公団をどのように統合・分割して新会社を作るかなどを議論し、最終報告に盛り込む。「保有債務返済機構」に対する固定資産税などの課税については、新規の特例立法などで免除を求める方向だ。
今井委員長は記者会見で、新会社の株式上場について、「試算の結果、10年から15年後に株式上場するには国の大幅な支援が必要となるため、この案は採用しない」と述べ、新会社発足後15年以上先になるとの見通しを示した。
(8月23日21:37)