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ニューポートビーチ(米カリフォルニア州) 7月19日(ブルームバーグ)):世界最大の債券ファンド、パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のマネジング・ディレクター、ポール・マカリー氏は19日、ブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、「インフレ率の一段の低下は、インフレが再び加速するよりも深刻な影響をもたらす」と述べ、社債保有者にとってデフレがより大きなリスクになりつつあるとのの見解を示した。製品価格下落で一部企業の債務返済が不可能になる恐れがあるためだと説明している。
消費者物価指数が前年同月比で1970年代以来の小幅な上昇となったのは、デフレとディスインフレの結果だとみるエコノミストや投資家が多い。インフレは債券の利息収入の目減りにつながるため、債券保有者は米連邦準備制度によるインフレ抑制策を歓迎する傾向があるが、約40年ぶりの低インフレにある現状では、金融当局は政策運営の焦点を見直すべきだとの指摘もある。
グリーンスパン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は先の議会証言で、ことしと来年のインフレの落ち着きを予想していると述べ、消費者支出(PCE)価格指数は1.5−1.75%の水準にとどまろうとの見通しを示した。これについてマカリー氏は、1%のインフレ率は「低過ぎるだろう。その水準ではとても多くの業種が事実上のデフレに見舞われるからだ」と述べた。
米労働省が19日発表した6月の消費者物価指数(CPI)は、総合指数が前月比0.1%上昇(前月は同横ばい)にとどまった。前年同月比では1.1%上昇となり、1年前(3.2%上昇)のほぼ3分の1の伸び率となった。マカリー氏は、「当局は(インフレ抑制のための)予防的(利上げ)政策の死を宣言するべき時がきた」とし、「本当にデフレがより大きなリスクであるなら、政策は180度転換する必要がある」と述べた。