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財務省が来年2月をメドに発行する個人向け国債の概要が一部報じられている。これによれば、利子に掛かる所得税を非課税にする方向で検討され、満期は10年で、利払いは半年毎の変動金利だという。税制の優遇措置と変動金利は投資家にとって魅力だろう。ペイオフ全面解禁を来年4月に控え、預金からこの国債へダイナミックな資金シフトが生じる可能性が出たようだ。この手の優遇を株式投資家に施すことで、間接金融から直接金融への移行を促せば良いのに、なぜか証券税制は複雑なものへものへと変化している。お上は、実は、直接金融への移行は望んでいないということなのだろうか。それはさておき、昨晩の米国市場では、NYダウ、ナスダック総合指数とも下落し、シカゴ先物も9570円大阪比40円安で取引を終了している。内部要因で特に売り買いする材料は出ておらず、本日もエネルギーの乏しいもみあいが展開されそうだ。政策当局からのメッセージも、竹中経済財政担当相の減税は1兆円を大きく上回る程度では、買い気を誘う材料にもなりそうにない。ただ、注目しておきたいのは、政府が不動産の競売等の強制執行手続きへの妨害への刑罰の強化に着手したことであろう。この刑罰の強化は、不良債権処理をスムースに実行するためには必要な措置であり、この方向で政府が動くなら不良債権処理には追い風であり、株式市場にとっては中期的なポジティブ材料となる。 短期的に株式を買う材料に乏しく、水準が水準だけに金融機関の体力への関心も集まる状況では、落ち着いて株式投資をしようとする投資家は少ないだろう。個人向け国債と違ってなんのインセンティブも与えてもらえず、ただひたすらリスクを取る国民は少ない。ましてや、証券税制は複雑で一般ピープルには非常に分かり難いものに変形されている。「財務省・国債よこんにちは!株式・預金よサヨウナラ!」と来年以降はなってしまうのだろうか。