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自民党の「高速道路のあり方に関する検討委員会」(座長・古賀誠党道路調査会長)は19日、今後の高速道路整備について、法定路線(1万1520キロ)の全面建設を軸とする「5原則」を打ち出した。道路は公共財との基本認識から、政府の道路関係4公団民営化推進委員会による永久有料化案を否定。さらに「高速道路の計画、整備、管理は国の責任」として国直轄での建設を求めるなど、採算性重視による建設路線の選別に強い警戒感を示している。
同検討委は今秋に最終報告をまとめるが、政府の民営化推進委が今月中に集中審議を行っているため、中間報告として論点を整理した。
5原則の中で、検討委は「高速道路建設は国土政策のビジョンから必要不可欠。国の責任で一体的に計画・整備・管理すべきだ」と指摘。進捗状況や採算性に基準を設け、基準を下回る路線は凍結する方針を打ち出した民営化委に反論した。
民営化委の大勢となっている永久有料化についても(1)営利目的の私企業の私有財産になり、固定資産税の課税対象になる(2)経営破たんした場合、高速道路ネットワークが寸断される――などの理由から「不適切だ」と退けた。
一方、徴収料金を道路整備にあてる「料金プール制」については、民営化後も「最大限活用する」と維持を明記する一方、プール制適用が難しい路線について「新たな整備手法」で建設する方針を盛り込んだ。コスト削減策では「需要や地域特性に応じて道路の構造・規格を大胆に見直す」と指摘し、一部2車線化や一部平面交差を認めるなどの計画見直しで、全面整備にこぎつける方針を打ち出した。 【竹島一登】
自民党が19日まとめた「高速道路のあり方に関する5原則」の要旨は次の通り。
(1)高速道路ネットワークは必要不可欠
採算性や組織論ではなく、国民経済的な費用対便益や国土の有効活用、国際競争力強化など国土政策上の観点で議論するのが基本▽道路の構造、規格は需要、地域特性に応じ大胆に見直す
(2)有料道路制度を活用
有料道路制度は高速道路を効率的かつ早期に整備するのに寄与する▽最小限の国費で早期整備するため、今後も新組織でプールを最大限活用して建設投資を確保することが必要▽新組織で整備されない路線は新たな整備手法を工夫する▽計画策定済みの9342キロは早期に整備する
(3)無料開放が原則
高速道路の償還期間終了後は無料開放が原則▽営利事業として利潤追求を目的とする永久有料制は不適切
(4)新組織は基本的条件をクリアせよ
債務の償還を50年以内で確実に行う▽固定資産税等公租公課は非課税とする▽多様で弾力的な料金設定に努める
(5)高速道路の計画・整備・管理は国の責任
高速道路は国の責任で一体的に計画、整備、管理する▽「まず凍結ありき」は国の意思決定に対する信頼を損なう
[毎日新聞8月19日] ( 2002-08-19-20:58 )
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政府の道路関係4公団民営化推進委員会の求めに、日本道路公団は第2東名・名神など国の整備計画(9342キロ)が完成する翌年の25年度に大半の路線が大幅な赤字に陥る試算を出して明らかになっています。「8月18日朝日新聞」
にもかかわらず高速道路の建設を押しすすめようとするのは、時代の変化(成長過程・路線の日本では無く衰退過程の)が掴めない族議員の政治生命をかけた戦いのようにも見えます。議員の支持者たちの讃辞は得られても、一般市民にはとうてい得られるもので無いでしょう。その答えは地方には出始めているようですが、次回の国政選挙ではっきりと現れるでしょう。