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巨額の粉飾決算の発覚で経営危機に陥っている米通信大手ワールドコムが、週明けの22日にも、連邦破産法11条(会社更生法)の適用を申請する可能性が強まった。米主要メディアが18日、一斉に伝えた。
同社の資産は1040億ドル(約12兆円)。経営破綻(はたん)すれば、昨年暮れに起きたエネルギー大手エンロンの破綻を上回り、米史上最大の倒産劇となる。負債額は300億ドル(約3兆5000億円)を超える見込み。事業規模を大幅に縮小するなどして、再建を目指すとみられるが、世界の通信、金融業界などへの影響が懸念される。
ワールドコムは6月下旬、過去1年以上にわたり、巨額の収益水増し操作を行っていた事実を公表。02年第1四半期(1〜3月期)まで、5四半期にわたる決算を減額修正するとした。
メディアが伝えた関係者の話によると、同社は更生手続きに入った場合の運転資金として、20億ドルの事業再生融資(DIPファイナンス)を確保した。シティグループなど米金融3社の協力を得て、世界に張りめぐらすインターネット網、顧客サービス、従業員への給与支払いなどを当面維持する考え。
ワールドコムは同時に、破産法申請を避けるか遅らせるため、30億ドルの追加融資獲得を目指し、複数の金融機関と話し合いを続けている。だが、こちらの交渉は難航しているという。同社広報担当者はコメントを拒否している。
同社は今月15日が期限となっていた7億9000万ドルの利払いができなかったことなどから、米格付け機関スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)により、「債務不履行(デフォルト)状態」を意味する水準にまで社債を格下げされた。
83年に創業したワールドコムは、70社以上を買収し、長距離通信分野では、AT&Tに次ぐ全米2位の企業に急成長した。だが、買収に伴う多額の借入金が重荷となる中で、米景気失速に伴い業績が急速に悪化。粉飾決算が決定的な打撃となり、経営危機に陥った。(08:19)