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新生銀が引き金?大倒産劇の予感…ドライな回収、再上場を急ぐワケ〔株ZAKZAK〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 7 月 18 日 23:08:39:

外資系でドライな新生銀行が株式の再上場に向け、ネックとなる不良債権を少しでも減らそうと、再建中のダイエーやゼネコンなど融資先に強引な返済を迫っている。融資先が破綻しても、国が債権を買い取る瑕疵担保条項にガードされ、新生銀にリスクはないが、その特約期限も来年2月末と迫る。旧長銀をたった10億円で買い取り、再上場で1兆円以上のカネが懐に入る。不良債権処理に連動、市場は「9月以降、新生銀が引き金の大倒産劇が起きるかも」と戦々恐々としている。
新生銀のドライな回収の典型例が、4月に破綻した宝幸水産だった。
会社側は「短期借入金の借り換えをメーンバンクに拒絶され、会社更生法申請を決断した」と説明、新生銀に引導を渡された事実を明かした。
「まさしく、新生銀は生殺与奪の権利を最大限に利用している。他人が野たれ死のうと関係なしということだ」。容赦ない強引な回収姿勢について、大手銀行幹部は吐き捨てるようにいう。
「生殺与奪の権利」とは、悪評高き「瑕疵担保条項」のことだ。一時国有化された旧長銀と旧日債銀(現あおぞら銀行)の買い取り先のみに与えられた特約である。
買い取りから3年以内に債権が簿価より2割以上目減り、劣化した場合、国(預金保険機構)がその債権を買い取る。
「融資先が破綻すると、通常は融資額の90%以上は返ってこず、銀行も返り血を浴びる。だが、伝家の宝刀ともいうべき特約を持つ新生銀の場合、融資先が破綻しても国が肩代わりしてくれるから、自分は無傷。だから強引な取り立てが可能になる」(金融ジャーナリストの小林信幸氏)
新生銀が特約を活用して、国に買い取らせた債権は3月末現在、計168社分、約4425億円に達する。
その中には、破綻したそごうグループ38社・982億8500万円▽マイカル・119億6300万円▽第一ホテル・107億4800万円−などが含まれる。
「今年4月以降に破綻したファーストクレジットや宝幸水産を加えると、トータルでは約6000億円にも達するようだ」(金融アナリスト)
大手都銀が平成14年3月期決算で軒並み赤字に陥るなか、特約をフル活用した新生銀は、連結決算で612億円の黒字を計上し、15年3月期も600数十億円の黒字を見込んでいる。
数字だけ見れば、新生銀は優良に見えるが、財務内容は悪いという。
貸し出し債権に占める不良債権の割合は、実に約20%。大手銀行グループの数倍規模の不良債権を抱えているのだ。
「3兆6000億円もの公的資金が注ぎ込まれたあげく、12年3月に破綻した旧長銀を国から買い取って発足した経緯を踏まえれば、不良債権が多いのは当たり前。だから強引な融資回収を急いでいるのだ」(前出の金融アナリスト)
新生銀のドライな回収姿勢について、小林氏はこう解説する。
「来年2月末の特約期限切れに加え、来年を目途に再上場を果たしたいとの思惑が背景にも絡んでいるようだ。再上場のためには、何としても不良債権比率を引き下げなくてはいけない」
金融業界の場合、再上場するには、少なくとも不良債権比率を融資全体の3−5%にしないと難しいともいわれる。
金融機関は不良債権額に応じて引当金を積んでいるが、巨額の不良債権処理は健全性を示す自己資本比率が低下する。
新生銀はなぜ、再上場を急ぐのか。
再上場すると、旧長銀を買い取った米投資会社リップルウッド・ホールディングスなどが中心の投資組合ニューLTCBパートナーズが、1兆円以上の巨額利益を得る可能性があるからだ。
「彼らは旧長銀を10億円で買い取った。現在の発行株数を33億9100万株として上場すれば、銀行株だけに1株450−500円の値がつくと思う。単純計算で1兆5000億円。10億円の投資で、これほどうまい話はない」(都市銀幹部)
新生銀が目下、積極的に回収圧力をかけているのがダイエーである。
「ダイエーへの融資額約700億円のうち、150億円程度を回収する意向だ。ダイエーは再建中だから、UFJ、みずほ、三井住友の主力3行が立て替えることになる。再建のため痛みを分け合っている3行も、腹の虫がおさまらないのではないか」(流通関係者)
ドライゆえに、容赦なく貸し渋り、貸し剥しを続ける新生銀による回収のターゲットは、日本信販や九州リースサービス、藤和不動産、熊谷組、フジタ、ハザマなどとされる。
新生銀の出方次第では、融資先の再建に重大な支障が出る。こんな驚くべき見方も業界にあり、都市銀幹部が明かす。
「いくら債権を回収しても、新生銀の不良債権比率は来年2月末までに(再上場の条件とみられる)3−5%に下げられないと思う。1兆円規模で不良債権を抱えていることを考えると、月に数千億円ずつの処理が必要。瑕疵担保条項の特約延長でもあればいいが、そんなバカな話はない」
そのうえで、「リップルウッドが早晩、新生銀を手放すのでは。新生銀売却の打診を受けたところが、判明しているだけで3社ある」と言う。
長いデフレ不況で企業は疲弊し、大倒産ラッシュの「マグマ」はいつ噴出するか分からない。
新生銀がその引き金を引くことは「十分にありうる」(金融担当アナリスト)。夏本番とともに、新生銀が日本経済の台風の目となりそうだ。

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