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NYTにおいてポール・クルーグマンがエンロンやワールドコムなどの問題を取り上げ、CEOにはそうした行動を取る強いインセンティブがあった、だからこれからもっとでてくるのは間違いないと書いている。同感である。要するに、人間は強いインセンティブがあれば犯罪行為でもおかしてしまうものである。
私は一連の会計疑惑はアメリカという社会のエトス(あるいは心理)の反映だと思う。要するに90年代以降アメリカにおいてはすぐに結果を出さなければつぶされるという社会風潮が存在した。それが経済の面で噴出したのがエンロンでありイムクロンである。
一方、科学技術においても同様なエトスが研究者を蝕んだ。私が最初におかしいと思ったのは常温核融合である。こんなもの、少しでも科学の知識があれば冗談でしかないがアメリカは大きく取り上げた。要するに話題になれば良いのである。昨日の日経が、アメリカの国立研究所が製造したとされる宇宙で一番重い元素は捏造であることを認めたという。またベル研究所(ルーセント)の論文においても本来、誤差の範囲で一致するはずない部分まで一致した論文の完璧性が疑われている。
これは当然だ。エンロンやイムクロン、ワールドコムのCEOと同様こうした研究者にもすぐにメディア受けする研究を生み出すという強いインセンティブが存在したのだ。まだたくさんでてくるだろう。
問題は、会計疑惑といった卑小なものではない。すぐに結果を生み出さなければアウトというアメリカ社会のエトスが根源にある。あるいは強いインセンティブといってもよい。その風潮は経済、科学にとどまらずアメリカの全ての分野において現れるだろう。そう考える根拠はそういう行動をとる強いインセンティブが存在したということだ。
人ゲノム計画?99%しか解読されてない計画が成功と呼べるの?残りの1%が読めなければ終わりじゃない?
クローン羊ドリー?それはTVがきそって取り上げてくれてお金儲けにはなるだろうけど、クローンというのは究極の近親相姦なのだから本来扱うべきテーマではない。
ウイルスの人工合成?あのですね、生命はDNAを基本に考えられているのですが。もしジャック・モノー的な自己と同一のものを生み出すものが生命だとすれば水晶は生命であり、コンピュータの中で繁殖するプログラム、テーラは生命なのだ。要するにこうした人々には自分の研究成果をすぐに結果に、それもマスコミがとりあげる結果にしたいという強いインセンティブがあったとしかいいようがない。
世界を不幸にするアメリカというシステム!