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1個80円に値上げしたばかりのハンバーガーを59円に値下げする日本マクドナルド。同社の平成14年6月中間期の決算が、単独利益で前年同期比で実質63%程度と、激減する見通しとなっている。今年2月に「平日半額セール」をやめて収益向上を目指したものの、消費者のデフレ志向が相変わらなかったことから客足も伸び悩んで、利益も“半額”以下になったようだ。
「平日半額中止」の影響で苦戦中のマクドナルド
日本マクドナルドホールディングスの単独経常利益が、前年同期比で52%減の60億円前後になったが、会計基準が変更されていることを考えると、落ち込みは63%程度に拡大するとみられている。また単独売上高も、予想を100億円強下回って、11%減の1640億円程度。
この大幅な落ち込みの元凶は客足が遠のいたこと。BSE(牛海綿状脳症)の影響で昨年10月から全店売上高が恒常的に前年を下回るようになり、さらに今年2月からは円安によるコスト増を補うためもあり、「安さだけでは消費者は動かなくなっている」と藤田田社長(当時、現会長)がぶち上げて、ハンバーガーを65円から80円に値上げした。
外食産業に衝撃を与え、値下げ合戦の口火を切った2年に及ぶ「平日半額セール」に幕が引かれたわけだが、これが大誤算。半額が平日のみということから「休日倍額」などともいわれたが、消費者のデフレ志向を確実につかんでいただけに、客足はあっという間に遠のき、2月以降の既存店ベースで前年同月比16%以上のマイナスが続いた。
たまらずに8月5日からは、これまでで最低価格の59円に値下げして巻き返しを図らざるをえない状況だ。
今後は、同社が「単品では利益が出ないが、他の商品と組み合わせて購入する消費者が多いので、利益は出る」としているように、“目玉商品”でいかに客足をひきつけるかが、収益回復のカギを握る。
安さ以外のポイントをアピールする必要にも迫られており、大都市圏の既存店を6月までに「マックトーキョー」に切り替え、女性客の集客を狙う。
こうしたてこ入れで既存店売上高は対前年比伸び率は10ポイント前後改善でき、連結決算に移行する今12月期の連結経常利益は、前期単独経常利益と実質横ばいの217億円確保まで回復できる、という読みだが、先行きは楽観できない。
ZAKZAK 2002/07/17