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冷房と暖房を同時にかけるというような二律背反が求められている──塩川財務相は、構造改革と経済刺激策の両方が求められている現状をこんな言葉で表した。
政府が決定した基本方針では、今年度の国債30兆円枠に代わる財政健全化目標として、一般会計や一般歳出など来年度の予算規模は実質的に2002年度の水準以下にする方針を打ち出した。だが、8日に開かれた政府・与党連絡会議においては、与党側から、来年度予算で公共事業を削減することに対し、反対意見が出されたという。また、輸出・生産を中心に景気は明るさをみせているが、与党の一部などからは経済刺激策を求める声も依然根強い。一方で、福田官房長官は、「財政支出枠を増やせと言われても、ない袖は振れないということもある」と安易な財政拡大に釘を差している。
9日の衆議院財務金融委員会で、塩川財務相は、「一方で構造改革、一方で経済刺激策をとれと言われる。二律背反であり、冷房と暖房をいっしょにかけろというようなものだ」と財政に対して相反する要求が寄せられている現状への悩みをこう表現した。また、同相は、来年度予算編成における歳出削減の使途についても、「全部を公債発行の削減に充てる政策のみでは、なかなか現在の対応はできにくい」とし、「歳出削減をどう使うかということについても、配分を考えるべき」と一方には振り切れない現状について述べている。