現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
国際決済銀行(BIS)は年報を発表し、家計や企業の債務水準が一部英語圏諸国で非常に高くなっている、と指摘した上で、それらの国で金利が上昇した場合、経済に悪影響が及ぶ可能性について警告した。
BISはこのなかで、「一部の英語圏諸国では、家計や企業の債務水準が(可処分所得やキャッシュフローとの対比で)非常に高くなっているようだ」と述べた。
その上で、「現在の景気回復が続くと仮定して利上げの時期や速度を検討する場合、バランスシートがぜい弱である可能性を考慮する必要があるかも知れない」と指摘した。
一方、日本については、民間セクターの債務水準が依然としてかなり高いことを理由に挙げ、以前ほど楽観していない、との見方を示した。失業率の上昇や信頼感の後退も、支出を一段と落ち込ませる可能性があると指摘している。
ドルについては、購買力平価と長期的なファンダメンタルズ均衡為替レートの双方で見た場合に過大評価されている、と述べた。他方、ユーロは長期均衡為替レートでみた場合に過小評価されている、としている。
ただ、ドルがどの程度過大評価されているかという点については、経験則でも5─40%と過大評価部分の推定レンジが広いため、示し難い、と述べた。
さらに、金融市場は世界経済の低迷や大手米国企業の一連の経営破たんを“見事に乗り切った”と評価する一方、株式のバリュエーションは依然として“極めて高い水準”にあると指摘、特に米国株の価格がまだ高過ぎるように見受けられる、と述べている。
また、保険業者や再保険業者の間で信用デリバティブ取引がますます活況となっていることについては、潜在的なリスクを伴っている可能性がある、と警告した。