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欧州単一通貨ユーロへの参加をめぐって論争が続く英国で、反対派がヒトラーのイメージを使って「ユーロの恐怖」をあおる広告映画を製作した。ユダヤ系英国人やユーロ賛成派が公開中止を求め、独大使館も困惑の態だが、製作者側は近く全国の映画館で公開を強行の構え。脱線気味の騒動に発展している。
ブレア政権がユーロ参加の国民投票の是非を判断する期限としている来年夏まであと1年。政財学界、市民団体が賛成、反対両派に分かれての宣伝合戦が真っ盛りだ。
反対派団体が支持者の歌手や俳優を動員して作った映画は全編1分半。そのなかで、ヒトラーに扮した人気コメディアン、リック・メイエル氏がナチのスローガン「一つの民族、一つの帝国」、続けて「一つのユーロ」とドイツ語で叫ぶ。英国民が抱く大陸欧州への伝統的な懐疑を刺激し、反ユーロに取り込もうという狙いだ。
ユダヤ系団体は「ホロコーストの犠牲者を傷つける無神経さ」を、ユーロ推進派は「低次元な論議のすりかえ」を批判。ドイツの在英大使館当局者も「ヒトラーとユーロを一緒くたにするステロタイプ」を皮肉った。だが、先月末の世論調査ではユーロ参加反対が58%で、賛成は25%。反ユーロ派は依然優勢だ。(07:00)