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(回答先: 米株式の当面の底値を考える。+反論 投稿者 Ddog 日時 2002 年 7 月 02 日 20:23:28)
反論部分のみレスします。
>支配層の資産は、デフレ不況を回避すべく、現金資産を少なくして、鉱山採掘権と
>か金とか不動産とかの実物資本へに加え支配権の為の株式へ変っているとの意見でし
>た。このポートフォリオは、典型的なインフレヘッジのポートフォリオです。世界は
>デフレ不況に突入するのでしたら、まずキャシュフローを高める必要がある。そし
>て、世界的なデフレによる金利低下の果実を得ようとするならば、債券投資を行うの
>が定石です。
説明不足だったのかも知れませんが、世界経済の支配層は、「デフレ不況を回避すべく」動くという趣旨で書いたわけではありません。
株式(資本の部分的所有権)・資源採掘権利・不動産・金といった実物資産ならびに実物資産を支配する権利への置き換えを有利に運ぶために、「デフレ不況」を起こすと考えています。
現在の経済支配層は、「世界はデフレ不況に突入するのでしたら、まずキャシュフローを高める必要がある」と考え、債券投資は明示していませんでしたが、現金資産を最大化する行動をとっていると書いております。
オリジナル:
「外国為替市場には厖大な現金資産が投じられていると思っています。株式市場にも、空売り買い清算で大量に投じられていると思っています。日本株式を下げたいと思っている彼らは、円に転換しても、「ちなみに円になっているのでしたら、日本株式は急騰しそうですね」というかたちでは資金を投入しません。現段階は、実物資産及び実物資産支配権を安値で大量に獲得するために、現金資産を最大化する取引を繰り返していると考えています。」
そして、実物資産ならびに実物資産を支配する権利への置き換えを終えたら、それから得られる果実を最大化するために、インフレを引き起こすとも書いております。
オリジナル:
「10年後という具体的な年限はさておき、これからしばらくかけて、現金資産が、株式・資源採掘権利・不動産・金といった実物資産ならびに実物資産を支配する権利に置き換えられていくと考えています。実物への資産組み替えが完了すれば、経済支配層は、所有する実物資産の価値を高めるためにインフレを志向するようになります。労働成果財を生み出す資産を保有していれば、インフレ率を先取りするかたちで商品価格を上昇させて、利益を拡大していくことができます。そして、インフレ率と可処分所得(需要)増加率の乖離から、再び不況に転じることになります。経済支配層は、不況に転じる前に、実物資産及び実物資産支配権を高値で売却し、次の実物資産及び実物資産支配権を安値で買え、前回よりもより多く手に入れられる機会を待ちます。このサイクルは、これまでの近代史の繰り返しでもあります。」
>その支配層のキャッシュフローは、ドルが基軸通貨であるかぎり、いずれドルへ回帰
>する可能性を否定できないとおもいませんか。
>個人がその世銀の国際信用創造:新国際決済通貨を保有できるとも思いません
ドルが基軸通貨として存続する限り、相対的「ドル高」が志向されると思っております。
(相対的というのは実質的な価値に較べてということで、現在の為替レートに対してではありません)
そして、ドルが基軸通貨であることをやめるのは、ある国家の通貨が国際基軸通貨という状況が終焉するときだと思っています。
個人に限らず経済主体(企業)が“国際通貨”を保有するようになるのは、各国が国内通貨として“国際通貨”を導入してからです。世界統一通貨という話ですが、この時点では、各国の中央銀行はその存在意義を失います。
そこに至るまでの個人や経済主体は、“国際通貨”を基準とした日本円と米ドルの交換レートで、米ドルを手に入れたり、対米取引の決済を行うことになります。
米国に旅行するためにドル紙幣が欲しければ、交換レートに応じた日本円を日本の中央銀行(仲介として銀行などが入るが)に引き渡し、日本の中央銀行が“国際通貨”を米国の中央銀行に引き渡し、米国の中央銀行が日本の中央銀行にドルを引き渡すというかたちになると考えています。
為替決済も、同じ流れです。
お断りしておくと、“国際通貨”や“世界統一通貨”を望んでいるわけでも、必要だとも思っているわけではありません。
それを望んでいるのは、「信用創造」で荒稼ぎをしたいと考えている経済支配層です。
>世界的デフレだったら、金は値上がりしにくいのでは?仮に金だけ値上がりして、10
>年で10%値上がりしても、年率1%というレトリックになります。金が値上がりする
>と思い、金に投資するのでしたら、金価格等一次産品価格と連動し、インカムゲイン
>も取れる豪ドル建の世銀債が最適となります。
紙幣が紙幣でしかないことや金が究極の貨幣であると意識されるので、世界的デフレのなかで金が値上がりすると考えています。(金という商品の特殊性です)
本来のデフレは一般物価に対して金(貨幣)の価値が上昇することで、本来のインフレは一般物価に対して金(貨幣)の価値が下落することです。