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(回答先: Re: 【世界経済のゆくえ】米国経済のゆくえ 《現在の「ドル安」傾向の意味》 投稿者 海外預金男 日時 2002 年 6 月 30 日 14:11:01)
「ペイオフ解禁」が凍結されなければ、中小金融機関でペイオフが実施される可能性はあると考えています。
しかし、4大銀行やそれに準じる金融機関や郵便貯金が封鎖されることはないでしょう。
中小金融機関は破綻させられますが、大手金融機関については、財務状況が悪化すれば公的資金が今後も投入され、未然に防止されますが万が一取り付け騒ぎが起きたら日銀券が運び込まれることになります。
「ペイオフ」は、法のもとの平等という建前はあっても、政策運営として、中小金融機関にのみ適用される制度です。
それを敏感に感じ取っているからこそ、人々は、中小から大手へと資金を移動させたのです。これ自体がある種の“取り付け騒動”です。
(国民経済とりわけ大手企業や公共団体に与える影響を考えれば、大手金融機関でペイオフは実施できません。また、旧大蔵省キャリア官僚の金融業界への天下りという問題もあります。後輩が先輩事務次官などが罪に落ちるような政策を採るかという...)
デフレで、潤沢な「外貨準備」を保有し、膨大な経常収支黒字を続けているという状況で、預金封鎖をしなければならない理由も、そのメリットもありません。
それが行われるとしたら、金融機関を救済したり、「国債サイクル」を維持したり、社会保障関連財政支出が膨らんだりしていくなかで進んでいくと思われるハイパーインフレに陥ったときだと予測されます。
(米国株安による日本経済主体の損失や可能性がある米国債のデフォルトも、詰まるところ、金融機関救済で乗り越えていくことになります)
日銀券は、日銀の信用力で信認されるものではなく、日本経済の労働価値生産能力で信認されるものです。
紙幣は、それで何がどれだけ買えるのかが究極的な価値です。
現在のところ世界で最高度の労働価値生産能力を誇っている日本経済が、日銀券の価値を担し、信認性を保証しているのです。
問題は、日本政府や経済界が日本経済の労働価値生産能力を失わせるような政策や行動を採っていることです。
ハイパーインフレは、そのような動きによる変動がある閾値を超えたときに始まります。